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2006年5月14日 (日)

神学院の合同に向けての一歩

先週の木曜日と金曜日は、東京教会管区と大阪教会管区の全司教が集まって、神学院の合同に関する会議を行いました。「管区」というのは日本の教会では三つの大司教区によって構成されている教区の集まりのことですから、もう一つは長崎教会管区となります。東京と大阪のそれぞれの管区に属する11教区で、東京大神学院を運営しています。長崎教会管区は福岡にあるサンスルピス大神学校を、スルピス会に委託する形で運営しています。

神学院を合同しようという考えには、いくつかの理由があります。主な理由としては、特に教員の確保が難しくなっていることと、養成担当者の確保が難しくなっていることが挙げられております。それ以外の細かな理由は山ほどあるのですが、いずれにしろ、この二つが重要な理由です。すでに司祭養成課程の総ての授業を自前の教員でカバーできる神学校は日本には存在しておらず、同じ科目を同じ先生が異なる神学院で重複して教えると言うことが続いております。例えば新潟教区の大瀧神父様は哲学の先生ですが、今年は東京の神学院と福岡の神学院へ隔週でそれぞれ教えに出かけております。

加えて神学校と言うところには勉強を教える先生だけでなく、生活を共にしながら司祭としての霊性を深めたりするための指導者が不可欠です。東京では各教区に呼びかけて、6年の任期で司祭を送ってもらっていますが、これとても誰でも出来る仕事ではありません。養成者になるための資質というものも考慮しなかればなりません。従って、現時点でも最低限の人数に一名足りないのですが、大阪と東京の管区に所属する教区から、適当な人材を確保できずにおります。

本来神学校には専属の養成スタッフが、しかも養成者となる教育を受けたスタッフが、長期的に継続して配置されなければなりません。東京の神学校はもともとイエズス会に運営が委託されていたのですが、今から30年以上前に、まず養成から、そして数年前には勉強も、司教団が責任を持つことになったのですが、その30年ほど前の時点から今に至るまで、専属の養成者を養成してくることが出来なかった、ということです。そして今、自前で神学校を継続できるかどうか、瀬戸際に立たされております。

福岡の神学校も悩みがないわけではありません。さすがの九州も召命の減少は否めない現実で、在籍する神学生もとても少なくなっています。同時にスルピス会も会員が減少しており、自前で教員を確保できなくなっています。

今回の会議には東京と福岡の両神学校の院長様にも出席いただきました。特にスルピス会についていろいろと教えていただきました。スルピス会とは、教区司祭養成を目的とした会で、修道会ではなく、教区司祭による会であるということです。スルピス会の養成方針と、東京での養成方針をどのように合体させるのかが、今後の課題です。そしてたぶん一番大事なことは、日本の教会が責任を持って、統一された方針でひとつの司祭養成機関を運営していくという責任を果たすことではないかと思います。

なお今回の会議には、二日目に、教皇大使も参加され、総ての司教から意見を聴取して行かれました。今後この問題に関しては、6月の司教総会において九州の司教様も含めて話し合い、出来るだけ早い段階で、具体的な方向性を見いだしていきたいと考えています。方向性だけでも、今年か来年には明確に出来るように、調整を続けていくことになるのだと思います。

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