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2006年9月21日 (木)

ローマから・その5

Img_0381m 本日(21日)は、再び英語の日となりました。朝のミサは、第一講話を担当されたタンザニアはアルシャのレブル大司教様。もちろん講話も英語でした。エキュメニズムについての非常に具体的な実践のお話を頂きました。そして本日二人目の講師は、京都教区の大塚司教様です。大塚司教様は日本の司教団の諸宗教対話の担当者でもあり、教皇庁の同委員会のメンバーでもあります。大塚司教様は日本の宗教事情を説明しながら、諸宗教対話についての実践的な側面をお話くださいました。講話は英語で行われました。なお大塚司教様は、ローマ留学時代を、このコレジオ・サンパオロで過ごされたと言うことで、昼食後に懐かしそうに当時の話をしてくださいました。

講話のあとにいろいろと質問が出ましたが、やはり、信徒でない人たち同士の結婚式を教会で行うという、他の国では決して行われないけれど、日本の教会が聖座から特別な許可を得ている事への関心や、文化庁の宗教年鑑に拠れば、神道と仏教の信徒総数だけで日本の人口の2倍に達する話とかに、多くの司教様たちが強い関心を示されていました。また禅僧とヨーロッパの観想修道院の交流についても関心を持った司教様が多いようでした。しかし中でも、長崎の隠れキリシタンと大浦天主堂での信徒発見の話は、一番興味を引いたようで、講話のあとの昼食時にも、テーブルで私も詳細についての質問攻めに会いました。宗教学の世界では自明のことですが、宗教という言葉で表される実体が一つではないことから来る日本人自身の宗教理解の混乱、すなわち文化的にとても宗教的であるにもかかわらず、宗教教団に属さない、または個人的に特定の信仰に帰依していないことを持って、宗教とは関係ないと考えてしまうことなど、アフリカの司教さんたちは興味深そうに耳を傾けていました。

そういえば昔、ガーナにいた頃、近くで働くガーナ人の神父さんが、「日本人は無神論者か」と真顔で聞いてきたことがありました。彼の町で働く日本の青年協力隊員が日曜日に教会に行かないし、土曜に行くでもなし、ましてや金曜にモスクに行くわけでもいないので、「宗教は何か」と尋ねたら、「自分は神を信じていない」と返事されて驚いたという話でした。もちろんそう応えた本人は「特定宗教の信徒ではない」といいたかったのでしょうが、「神を信じてない」といってもそう違和感は、日本人であれば感じません。でも実際には日本人ほど神秘的なものへの意識が強い人たちもいないですし、文化や慣習においても非常に宗教的な側面が見受けられます。言葉が表すことのできる意味合いの限界があるのだから、仕方のないことかもしれません。

Img_0385m 本日は午後のセッションが休みになりました。前回午後が休みになった日は、二回続けて雨が降りましたし、アシジに巡礼に出かけた日も雨でしたので、昨日は皆で、明日は雨に違いないと囁いておりました。しかし本日は見事な秋晴れとなり、多くの司教様たちが、ローマ市内へ出かけて行かれました。私は夕方から、濱尾枢機卿様、大塚司教様、郡山司教様、そしてローマ連絡事務所の和田神父様と、会食の予定にしております。研修は明日を残すだけとなりました。(写真はすべて本日の大塚司教様)

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