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2007年5月30日 (水)

本音が見えない怖さ

珍しく国会では党首討論があるというので、中継を見ておりました。そのあと、インターネットで中継をしているので、衆議院厚生労働委員会を音声だけ流しながら他の仕事をしていました。別段討論の内容に興味があったわけではなく、この度もまた強行採決があると言われていましたから、その模様を実際に一部始終見てみたいものだと思ったからです。途中で夕食におり、戻ってくると、まさしくその強行採決の瞬間でありました。いやはや、すごいですねえ。どうしてあれが裁決になるのかよく分かりませんが、まあ最初からどういう結果になるかは分かっているのだから、結局は儀式にしか過ぎないのでしょうけれど、与党も野党もすさまじい。与党側で最初から結論が決まっているのなら、野党に発言をさせるのは形式に過ぎず、そんなことを相手にさせるなどということ自体が、人としてものすごい「すさまじい」と感じるのは、政治の素人だからでしょうか。もっとも無理だと分かっていながら、テレビに映ることを意識した野党の力づく阻止もすでにシナリオが決まったショーのようで、それはそれで「すさまじい」。

それにしても、たった一日で新しい法律案が委員会を通過して翌日には本会議を通過(たぶん)するというできごとが、(仮にその内容がどんなに良いものであったとしても)いま目の前で起こっているということを、何も不思議に感じないのであればそのこと自体が、私には恐ろしくあります。だって、ということは、実は、与党が通過させようと本気で思えば、どのような法律であっても、やろうと思えば一日二日で片をつけることが可能だということではないですか。これはすさまじい。

加えて、いやしくも社会保険庁という国家の機関が問題を起こしたのに、国家の責任者たちが、まるで人ごとのように、だから社会保険庁を解体するのだといってしまうことも奇妙に感じます。普通だったら、厚生労働大臣は、例えば不祥事に対して追求されて弁解する立場であって、まるで自分たちが被害者であるかのように、だからあの役所を解体しなくてはならないのだ、そうやって皆さんを救済するのだ、などと言ってる場合ではないような感じがするのです。しかも、素人目には、役所解体はそれだけで大変な作業となるでしょうから、いまはまず支払い漏れなどの諸問題を解決して、それから考えても遅くはないと思うのですが、どうしてこれを急ぐのかよく理解できていません。

この件では与党も野党もどっちもどっちで、ことさらにどちらかに引かれるということではないのですが、議論の裏に隠されている両者の本音が読めない分、なにやら空恐ろしくもあります。でもそれよりも何よりも、現在の与党は、やろうと思えば法律を数日で成立させちゃうことが可能だということの方が、空恐ろしくもあります。

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