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2008年5月21日 (水)

カリタスの会議

先週に引き続き、水曜と木曜は東京で会議です。今日はカリタスジャパンのHIV/AIDSデスク会議。前回の会議では、カトリック系の学校においても、あまり表立って語られることのない性的な問題の現実に、どのように対応していったらよいのか悩んでいる現場の声を聞かせていただきました。今日の会議では、それではそういった先生たちのために、カトリック教会の立場を現実に背を向けない形でどのように伝えていくことができるのかなどについて、意見交換の会議となりました。

明日はカリタスジャパン委員会です。いろいろな課題がありますが、やはり一つの注目は現在取り組んでいる二つの大きな災害への対応でしょう。もともとカリタスという組織は災害救援などの緊急事態に対応するための組織ですから、今回のような大規模災害への取り組みには国際カリタスとして得意分野のはずなのですが、なんといってもミャンマーにしても中国にしても、やたらと政府がすべてを取り仕切りたがる国です。通常のルートでの対応では、援助が確実に被災者の手元に到達する保証すらない。またはそれを検証するすべがない。そういう意味で簡単には援助を出すことはできません。その意味でも、今回はこちらから積極的に行動するようなプロジェクトをくめる可能性が不透明ですから、大きなキャンペーンを張ってはおらず、「受付」という消極的な形になっています。

そうはいっても、まずミャンマーでは国連の仲立ちも少しずつすすみ、国際的NGOが、現地の団体などと直接やりとりができる可能性が見えつつあります。ミャンマーにはカトリック教会がありますから、教会と連携する形で援助を確実に届ける道筋をはっきりさせてから、具体的な支援へとつなげていこうと思います。なんといっても、軍事独裁政権のプロパガンダに利用されるような事態は避けなければなりません。

中国は、先日も書いたように政府系と地下系の教会とは民衆レベルでは区別がつかないものの、やはり公的な組織は政府系ですから、これも教会団体という名称を持っていても直接相手にするのは難しいところがあります。香港の陳枢機卿は、バチカンがもっとも信頼を寄せる対中国問題のの判断基準ともいうべき存在ですが、やはり彼の考えに従わねばなりません。私が司教になる前、まだカリタスジャパンの秘書をしていた時、司教になったばかりの陳枢機卿に香港に呼びつけられたことがあります。もちろんその時の話の詳細は公にはできませんが、いずれにしろアジアのカリタスが中国本土とどのように関わっていくべきかの話でした。その意味でも、今回の地震に対するカリタス香港の対応が一番の基準になろうかと思います。現時点ではカリタス香港は復興時の心理的サポートなどを中心に専門家の派遣も含めて企画しているようです。また香港教区と現地の「教会」との長年の関係もありますから、これもカリタス香港のこういった計画を通じて、カリタスジャパンが集めている募金を確実に現地に届けることができるのではと思います。

いずれにしろ、現地の政治的状況がそのようですから、多の国での災害のように即座に対応するというわけにはいかないことだけは、心に留めていただければ幸いです。

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