« カトリック学校長・教頭研修会 | トップページ | 旅の終わりに »

2008年7月 6日 (日)

サミット開催にあたり、ともに祈る

Sapporo080701 明日から洞爺湖サミットの開催です。その前日にあたる今日の日曜日、札幌のカテドラルである北一条教会で午後2時半から、社会司教委員会の主催で、「洞爺湖G8サミット開催にあたり、共に祈る」集いが開催されました。この祈りの集いは、サミットに賛成とか反対とかいう立場を超えて、サミットから見えてくる世界の現状に思いを馳せ、福音的価値観に基づいた神の善が支配する世界の実現を望んで一緒に祈ることを目的に行われました。

ヨハネパウロ二世が回勅「真の開発とは」の結論部分でこう書いています。

 「単に経済的な開発では、人間が自由になるのは不可能であります。むしろいっそう深刻な奴隷状態に追い込まれて終わるだけでしょう。・・・真の解放の行方を遮っている、なんとしても乗り越える必要のある主な障害は、人間の罪と、この罪が増大し、拡散することによって生じる構造的罪であります。(46)」

 世界的な規模での不平等を生み出している「構造的罪」の根源に手をつけない限り、すなわち「貧困」を生み出している社会の構造を考え直さない限り、真の解決はもたらされないと言うことなのです。特に貧困の問題に関していえば、それを不平等の問題としてのみ捉えて単純に富の再配分を目指すだけでは、いつまで経っても貧困は解消されず、かえって援助疲れを生み出すだけだと思います。先日の横浜で行われた第四回アフリカ開発会議でジェフェリー・サックス教授(コロンビア大学)がいわれたように、「私たちはすでに計画を手にしています。何をするべきかも分かっています。後はそれを実行するだけなのです。道具は用意されています。後はそれを使うだけなのです」。つまり必要なのは、政治リーダーの決断です。

30度を超えた酷暑の札幌で、100名近い方の参加を得た今日の祈りの集いでは、聖書朗読や聖歌、共同祈願などに加えて、松浦司教の「平和」についての話と、私の「貧困」についての話も行われ、平和の挨拶で締めくくりました。

その後、地元である北海道の課題を学ぶために、アイヌ文様刺繍家である小川早苗さんにおいで頂き、「アイヌ民族の権利回復と文化伝承」についてのお話をうかがうことができました。淡々とした中にも、アイヌの歴史をふまえて非常にインパクトのあるお話でしたし、知らない歴史があることを理解させられました。

今回のサミットに対して日本の司教団としてのメッセージなどを出してはいませんが、サミット参加8カ国のカトリック司教協議会が、それぞれの会長の連名で、首脳に対して共通の声明を送っています。これは昨年のサミットの際にも同じように発表されましたが、今回は昨年参加しなかったイタリアの司教協議会や、イギリスからはスコットランドとイングランド・ウェールズの両司教協議会など、9司教協議会の連名で力強いメッセージになっています。このメッセージの日本語訳は、中央協議会のホームページに発表されています

|

« カトリック学校長・教頭研修会 | トップページ | 旅の終わりに »

司教の日記」カテゴリの記事