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2009年10月11日 (日)

平和賞への評価

アメリカ合衆国のオバマ大統領に、ノーベル平和賞が贈られることになったと報道されています。今春には核廃絶への力強いメッセージをプラハで語り、先日の国連安保理の場でも、目に見えるリーダーシップを発揮されているのですから、それに対する評価は当然かもしれません。同時に大統領自身が語るように、その達成は容易ではなく、今の段階ではまだまだどうにも評価をしようにはないのではとも感じます。もっとも国際社会が、その決意を承認したという意味合いはあるともいえます。核廃絶問題に関しては、聖座の立場も含めて、現在発売中の「家庭の友」11月号の「時の話題」に記事を書いておりますので、ご一読下されば幸いです。

さて今回のノーベル平和賞に関して聖座も即座にメッセージを発表しました。バチカンの報道局長ロンバルディ師は、次のような発表をして、今後の進展への期待を表明しています。

「国際社会において平和を推進するために、なかでも核軍縮に賛意を表したオバマ大統領の目に見える貢献を踏まえ、大統領へのノーベル平和賞の贈呈を、バチカンは高く評価します。このような重要な評価が、この貢献をさらに深める事を希望します。もちろんそれは難しいけれども、人類の将来の基礎でもあります。それによって望まれる結果が得られることを期待します」

核兵器の廃絶に向かって取り得る道は、非常に現実的な道になるでしょうし、単なる理想論では語れないところがあるのは当然です。従って、時間がかかることでしょうし、紆余曲折があることでしょう。しかし、聖座が国連の場でたびたび強調してきたように、冷戦時代への後戻りは許されず、今や取り得る道は核軍縮の道でしかないはずです。この期に及んでも、核兵器を開発しようとしたり、それに頼ろうとしたり、それを外交交渉の切り札に利用しようとする国家がこの世界に複数存在することは、嘆かわしいの域を超えています。今回の平和賞贈呈が、力強いメッセージとなることを心から望んでいます。

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