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2014年7月26日 (土)

聖地の平和のために2

パレスチナ暫定自治区ガザを巡るイスラエルとパレスチナの武力対立は混迷の度を深めていますが、米国国務長官の仲介で、人道支援を行うために12時間の停戦が実現したと今朝は報道されていました。26日午前8時(日本時間は午後2時)からの12時間。本当に停戦することを祈るばかりですし、これが長期の停戦と地域の安定につながる契機となることを祈るばかりです。

これまでのルワンダ内戦を初めとする様々な地域での紛争にかかわった経験から、私が確信を持って言えることはただ一つ。一般の市民と言われる人たちは、宗教が異なるからとか民族が異なるからというそのことだけで、互いに殺し合う必然性を感じることは決してあり得ないのです。『違う』という感覚はありこそすれ、それだけを原因として、殺意が芽生えることはありません。多くの場合こういった殺意は相手に対する恐怖を基盤として発生し、その恐怖は多くの場合、その人たちを支配する(または保護する)権力グループの『政治的意図』から生み出されるものです。したがっていわゆる一般市民は、徹底的に武力紛争の被害者でしかあり得ませんし、政治的意図を持ったグループの力によって、それを取り除くことも不可能ではありません。そしてそういった感情が自分を支配していることを見いだしたならば、一体何によって自分はそのようになって行ったのかを、冷静に客観的にふり返ってみることが平和を生み出すために不可欠です。

今般の対立に関して、7月24日付の国際カリタスのプレスリリースを翻訳しておきます。

国際カリタスは、ガザでの対立当事者の双方に対して、恒久的停戦を呼びかける。それは人道的援助が到達し、またパレスチナ人の人権が護られるためである。

カリタスはガザにおける活動を継続しているが、度重なる爆撃が、ガザの住人に必要な援助を運び込む努力を脅かしている。国連によれば、この紛争の2週間で、700名が殺害され、4,000人が負傷し、140,000人が家を失っている。

国際カリタスの事務局長Michel Roy氏は、『平和は対立ではもたらされない。対立は悲劇や、苦しみ、死者、人権の大いなる侵害しかもたらさず、巻き込まれた人たちに計り知れないダメージを与える』と語っている。

彼は『私たちはイスラエルとパレスチナに共通の未来があることを信じなくてはならないし、国際社会の一員として、人道、政治、外交、霊性というすべてのレベルで、聖地にその可能性があるようにと働き続けなくてはならない』という。

国際カリタスと「ドミニコ会正義と平和」が、7月23日の国連人権理事会『東エルサレムを含むパレスチナ占領地での人権状況』に関する特別会で共同で発表した声明で、国際カリタスは国際人道法と国際人権法に基づく義務を当事者たちが尊重することを求めた。声明では、イスラエルの治安部隊とパレスチナの武装集団が、市民を標的にすることを辞め、生命を守るようにと求めている。

声明は国際社会に対して、現存する和平合意を遵守させ、対立への解決を見いだすように呼びかけている。これに関しては、イスラエルがパレスチナの領域占領を停止する必要がある。

カリタスは先日、ガザでの活動を支援するための緊急アピールを発表した。1,130,855ユーロ(1億4千7百万円ほど)の援助要請は、ガザ地区において、食糧、医療品、毛布、衛生用品、病院の発電機用燃料の調達や、必要とする人々へのカウンセリングなどにあてられる。

今回のアピールを発表するにあたって、カリタスエルサレムの責任者Raed Abusahila神父は、「ガザの人々の必要は毎日のように増加し続けているので、素早く介入しようと考えました。ダメージや破壊はガザ地区のそこら中で目にすることができます。この人道的危機のために、私たちは素早く介入しなくてはなりません」

カリタスエルサレムのホームページ(英語)はこちらです

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