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2016年2月 5日 (金)

中国本土のカリタス組織との関わり@マニラ

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国際カリタスはカトリック教会の愛のわざを実施するための教会の組織体で、同時に国際的なNGOでもありますが、各国に存在するカリタスによる連盟組織でもあります。連盟組織であるというのはどういうことかといいますと、つまり本社がどこかにあって、その支店が各国に設置されているというような組織体ではない、ということです。そうではなくて、カトリック教会の信仰に基づいた愛のわざを実施するさまざまな組織がまず各国に存在していて、それを国際カリタスの名称のもとで連合体にしているということです。

もちろんそういった各国の組織は勝手に設立されるわけではなくて、それぞれの教区司教の指導の下に設立され、さらに国や地域の代表として国際カリタスの連盟に加わるためには、その国や地域の司教協議会の承認を必要とすると、国際カリタスの規約に定められています。

そうしますと、教会は存在しているのに、司教協議会がないところにあるカリタスはどうなるのか、という問題が生じます。具体的にそれがどこで生じているのかというと、教会は存在しているが、聖座が認めた司教協議会が今のところ存在していない中国(本土)に、まさしくその問題が生じています。(香港とマカオは、中国に返還される以前に、聖座の直接管理下にある独立した教区として、それぞれのカリタスが国際カリタスの連盟の一員となっていました)

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すでに以前にも記したとおり、(例えば昨年8月の広島での平和行事についての日記に中央協の解説へのリンクもあります)中国本土の教会は二つに見事に分かれて対立しているわけではなく、信徒や司祭を中心にした具体的な信仰生活のレベルでは、それほど違いはありません。問題は司教のレベルです。ちょうどこの数日の間に、聖座と中国政府との交渉が多少は進展して、司教任命についてのちょっとした前進があったと報じられていますが、課題はそこにあります。今でも中国の司教協議会は聖座から承認された存在とはなっていません。ですから中国本土には、いわゆる『カリタス中国』が存在しません。

しかしながら、カトリックの信仰に基づいて愛のわざを実践する団体や組織は、実際にそれぞれの教区に存在しています。そこでそういった教区の活動団体の関係者を招いて、普遍教会の立場から、愛の実践についてどのような方向性でいるのかなどの情報を交換するための、『China Social Pastoral Conference(中国社会司牧研究会)』を、国際カリタスでは開催してきました。そしてその三回目が、2月1日から3日まで、マニラで開催されましたので、参加してきました。

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一回目は台湾で、そして二度目はマカオで。三回目となる今回は、国際カリタスの総裁であるタグレ枢機卿(写真上)の話も聞いていただくために、カリタスフィリピンの協力の下、マニラ市内のホテルで開催されました。今回の集まりには30名を超える参加者があり、中国本土の教区の慈善活動団体からは5団体が参加。そのほか、主催者である国際カリタス事務局長ミシェル・ロワ氏とアジア担当のアロイス氏。関係する支援カリタスから、香港、マカオ、台湾、シンガポールのカリタス関係者。そして日本、ドイツ、イタリア、スペインのカリタス関係者も参加。わたしは、カリタスアジア責任者として、ゴメス事務局長と一緒に参加しました。

今回の集まりでは、香港のマイケル楊補佐司教、国際カリタスのロワ事務局長、そして国際カリタスの総裁でもあるマニラのタグレ枢機卿の三名が講演を行い、わたしも開会のアイサ宇土、そして最終日のまとめの話をさせていただきました。

国際カリタスの主催ではありますが、もちろんアジアの問題なので、実際に具体的な調整にあたるのはカリタスアジアの事務局です。今回の集まりでも、さまざまな課題が指摘され、それを実際にこれから調整していく役割を、カリタスアジアで担当することになります。例えば、本土の活動団体では、全体を統括する組織がないので、どうしても横の情報交換が出来ていないことや、またそのため、組織の活動実行能力にも格差があることなどが指摘され、そういったことをどのように是正していくのかが、カリタスアジアにとってこれからの大きな課題となります。

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今回の集まりは、旧正月にかからないように一週間早めに日程を定めたのですが、会場となったホテルはマニラ市内ですが中国系のオーナーのようで、すでに正月気分。朝にはホテル前で、シンバルと太鼓と爆竹の轟音の中で、ドラゴンダンスが披露されておりました。

真冬の雪降る新潟から真夏の陽気のマニラに数日でかけ、また明日からは雪の山形県です。やはり、暑い方が好きなような気がします、わたしは。

なお教皇様は、ちょうどこの時期、つまり旧正月にあわせて、『Asia Times』というインターネットニュースサイトのインタビューを受けられ、中国にむけてのメッセージを送っておられます。インタビューの全文は英語ですが、こちらのリンクから読むことが出来ます。

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