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2017年9月19日 (火)

フィローニ枢機卿来日

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すでにお知らせいたしましたが、福音宣教省の長官であるフィローニ枢機卿が、9月17日に来日され、その晩18時から、東京の教皇庁大使館において、司教団との最初の集いが行われました。(その模様の写真は、こちらのリンクの中央協のサイトで

当日は台風の接近もあり、九州方面や四国の司教様は参加ができませんでしたが、全国から9名の司教が集まり、大使館の聖堂で聖霊の続唱を歌って、集いを開始しました。

聖歌と祈りの後、フィローニ枢機卿の挨拶と、教皇様からの親書の朗読となりました。親書はイタリア語で書かれていますが、すでに日本語訳ができあがっており、中央協議会のホームページで公開されています。こちらのリンクで読むことができます。日本の司教団に向けた親書ですが、是非日本の教会のすべての方に読んでいただきたいと思います。

この親書の中で教皇フランシスコは、日本の殉教者の歴史に触れ、その殉教者の霊性と信仰をあらためて取り戻しながら、社会の様々な困難に直面し、逃げることなく、「地の塩、世の光」として福音宣教に取り組むようにと励ましを与えておられます。

現在の日本の教会の福音宣教への取り組みに関して、次の様に感謝の言葉も下さいました。

「さまざまな国々から来ている信者たちが日本へ融和するよう促進し、とくに弱い人々の世話にまい進する皆さんに心から感謝しています。文化の発展や諸宗教対話、また自然環境保全などに対する皆さんの働きにも感謝いたします」

教皇様の推進されている、だれ一人として排除されない世界の実現のためへの、日本の教会での様々な取り組みを評価され、また長年の伝統である諸宗教対話の重要性と、そして東日本大震災後の環境全般に関する教会の立場への評価であると感じています。

その上で教皇様は、日本の教会が直面する召命の現象や後継者不足といった挑戦を指摘しながら、次の様に励ましを与えられます。

「神のみ国は、イエスの言われる通り、はじめはほんの少量のパン種のような貧しさをもって現れます。まさしくこのシンボルは日本における教会の現状をよく表しています。イエスはこの小さな日本の教会に、大きな霊的、倫理的使命を託したのです。もちろんわたしは、日本の教会に聖職者や修道者、修道女が少ないこと、また一般信徒の限られた参加に由来する、少なからぬ困難のあることを十分承知しております。しかし、働き手の少なさは福音宣教の使命を弱めるわけではありません。かえってますます宣教熱を高揚し、働き手を絶えず求める好機とさえなるのです」

そして教皇様は、社会の次の様な現実に対して、事なかれ主義やあきらめに逃避することがないようにと指摘されます。

「わたしは日本における離婚や自殺率の高さ、若者たちの間における自殺の多さ、また社会生活から完全に孤立して生活することを選び取る人々の存在(「引きこもり」のこと)、宗教や霊性の形骸化、倫理的相対主義、宗教に対する無関心、仕事や儲けに関する過度の執着などのことを考えています。同様に、これも本当のことですが、経済的に発展した社会は、皆さんの中にも見られるように、新たに貧しい人や疎外者、落ちこぼれる人を生み出します。何もわたしは物質的に貧しい人々だけでを指摘しているのではなく、霊的に、また倫理的に貧しい人々のことも考えているのです」

なお教皇様の親書の最後には、「聖座が承認している教会のいくつかの運動体について」、そのカリスマの理解を深め、福音宣教のわざに積極的に参与させるようにとの呼びかけが記されています。

教皇様が「いくつかの運動体」といわれるのが具体的にどういう団体を指しているのかは定かではありませんが、この数年間の福音宣教省長官と日本の司教団の意見交換を前提として考えれば、これが新求道共同体の道を含めていることは明らかです。

あらためて新潟教区の公式な立場を披瀝することはしませんが、運動体をどのようなかたちでそれぞれの教区の福音宣教に生かしていくのかを判断するのは、その教区の司教の務めであり、それはその教区の司祭・修道者・信徒との交わりの中で行われるものです。教皇様のご指摘にあるとおり、さまざまなカリスマを持った運動体は、普遍教会全体にとって欠くべからざる大切な賜物ですが、それを各地域の教会共同体で、まったく同じように生かすことは不可能です。今後も、地域の実情と、教区内の小教区共同体の実情を考慮しながら、教区共同体との交わりの中で、司牧的な判断を積み重ねていきたいと思います。(新潟教区の公式な立場は、2011年2月1日の日記にあります)

なお枢機卿様は、昨日は福岡で神学生と出会い、今日は長崎、明日は広島、その後大阪に行かれ、金曜日には仙台に向かわれます。金曜日は平賀司教様や幸田司教様と一緒に私も同行して、南相馬あたりまでいくことができればと思います。金曜日は午後6時半から、仙台のカテドラルで枢機卿様を迎えてのミサが予定されており、私も共同司式させていただきます。その後土曜日には東京で神学生と出会い、日曜日の夕方には日本の司教団と一緒に関口のカテドラルでミサ。翌25日の月曜には、丸一日、日本の司教団と、教皇様の親書に基づいて、福音宣教の課題についての話し合いが行われる予定です。

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