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2018年2月 5日 (月)

初めての福者ユスト高山右近の記念日@マニラ

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この2月3日は、福者ユスト高山右近の初めての記念日でした。禁教令の中、信仰を捨てることのなかった高山右近は、日本を追放され、マニラにおいて1615年2月3日に病死されました。その人生そのものが、信仰を守り抜いたあかしの人生であったとして、昨年2月に大阪において、殉教者として福者の列に加えられたことは記憶に新しいところです。

その最初の記念日であるこの2月3日、右近終焉の地であるマニラにおいて、記念ミサが捧げられました。場所は、右近がマニラに上陸し、盛大な歓迎を受けてパレードをしたマニラの旧市街、イントラムロスにある、マニラ教区のカテドラルで、司式はマニラ教区大司教のルイス・アントニオ・タグレ枢機卿でした。

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このミサに合わせ、日本からも60名を超える巡礼団が組織され、司教団からも会長の高見大司教と列聖委員会の委員長の大塚司教をはじめ、押川、郡山、勝谷、そしてわたしと6名の司教が参加しました。

巡礼団は三つのコースに分かれ、わたしは高見大司教と勝谷司教とともに、一番短い三日間のコースに参加しました。金曜日に東京を出発し、その日はマニラ市内のパコの教会でミサ。翌日はマニラカテドラルで枢機卿ミサ。そして日曜日にはサントトーマス大学内の神学校聖堂でミサを捧げ、夜には東京へ戻りました。

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日本とマニラの間には30度に近い温度差があり、時差はほとんどないものの、やはり少しばかり体に堪える強行軍でありました。

巡礼団はマニラ教区からだけではなく政府の観光庁からも大歓迎を受け、空港からホテルまでの移動を始めすべての移動には白バイの先導付きとなりました。

土曜日のマニラ大聖堂でのミサには、日本からの巡礼団を始め、フィリピンに在住する日本人信徒・司祭・修道者や日本の教会にゆかりのある方々が参加され、またタグレ枢機卿の人気を反映して、多くの地元の信徒の方が集まってくださいました。

わたしは、何年ぶりでしょうか、本当に久しぶりに、マニラで活躍されている神言会のホルスト神父様に会うことができました。昔、まだ私が神学生だった頃にドイツから来日し、日本で司祭になり、名古屋で働いていた司祭です。現在は、マニラで神学生の霊的指導をしておられます。

このミサの模様は、以下のリンクで、Youtubeにアップされています。是非ご覧ください。カテドラルの聖歌隊が歌ってくれていますが、入祭の歌は途中から日本語になっています。また閉祭は、高山右近の歌が日本語で歌われています。また祭壇前には右近の木像と、聖遺物が顕示され、ミサ後には参加者が列をなして崇敬に訪れていました。

タグレ枢機卿の説教も、いつものようにわかりやすい説教です。苦しみの意味について解説しています。キリスト者は、十字架のキリストを掲げ、殉教者を崇敬するからといって、苦しむことや苦しみそれ自体を目的としているわけではなく、また苦しみを美化しているわけでもない。神から与えられた使命を果たす全体の中で、使命のために苦しみに意味を持たせているのであり、それは、キリストが「あなた方のために渡される私の体」、「あなた方のために流される私の血」と言われたように、他者への愛を具体化するための苦しみである。苦しみのその先の「他者への愛」という使命の実践があってこそ、はじめて苦しみには意味があるのだ、というような内容です。

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三日目の日曜は、一番短いコース参加者だけでマニラ市内のカトリック大学であるサントトーマス大学へ向かいました。ドミニコ会の運営する歴史のある(アジアで一番古い)大学です。この中にある神学校(諸教区立)の聖堂で、日本語のミサを捧げました。わたしが司式させていただきました。

ミサ後、大学構内にある右近の像を訪れ、皆で祈りを捧げました。

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これからも、日本とフィリピンの教会のつながりの中で、互いの教会にとって大きな意味を持つ福者殉教者の模範に習いながら、列聖に向けた運動を続けながら、信仰のあかしに努めたいと思います。福者高山右近の生き方が、現代社会に生きる私たちの生き方とどのように関係するのか。信仰の目から、それをしっかりと見極めることが大切です。そうしなければ、単に、その昔、すごいヒーローがいたのだ、という話で終わってしまいます。聖人は単なるあこがれではなく、信仰を生きる私たちに具体的な道を示す存在です。すべてを失っても守るべき価値が厳として存在するのだという、いうならば頑固なまでの信仰におけるこだわりこそが、風に流されてふらふら生きるような私たちに、福音をあかしする生き方の道を教えているのではないでしょうか。

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