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2019年6月 1日 (土)

第21回国際カリタス総会@ローマ

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国際カリタスは160以上の国と地域にある、それぞれの司教協議会などに認められたカリタス組織による連盟ですが、同時に教会の愛の活動の組織として、教会法上の法人格も与えられており、その本部はバチカンに置かれています。

全体の活動方針を定めたり、総裁や事務局長、また理事会に当たる地域代表会議のメンバー選出などのため、4年に一度、総会が開催されています。

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去る5月23日から28日まで、ローマ市内のコンファレンスセンターを会場に、21回目の総会が開催され、450名以上が世界中から参集しました。日本からは、国際カリタスの連盟のメンバーであるカリタスジャパンから委員会の秘書と事務長の3名が参加しました。(写真上)

国際カリタスは世界を7の地域に分けており、わたしはその一つであるカリタスアジアの総裁の立場で、カリタスアジア事務局長とともに参加してきました。(会場外に設けられた各地域のブース。下の写真はカリタスアジアのブース)

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国際カリタスの役職は4年が一期で、2期8年までとされています。わたしは2011年の総会でアジアの総裁に選ばれ、2015年に再選されていたので、今回が8年目で最後の総会となりました。1999年の総会以来、様々な立場で国際カリタスの総会に参加してきましたので、今回が5回目の総会参加となりました。なお今回の総会の間にアジア地域の会議が行われ、その場で、新しい総裁に選ばれたバングラデシュのベネディクト・アロ氏にバタンタッチをいたしました。またカリタスアジアの理事会である地域会議へは、東アジアから韓国、東南アジアからフィリピン、南アジアからネパール、そして中央アジアからモンゴルが選出され、そのうちのフィリピンと韓国が国際化リタスの地域代表会議に参加することになりました。

国際カリタスの総裁は、マニラのタグレ枢機卿が4年の一期目を終わったところでしたから、ほかに対立候補もおらず、あと4年間の再選となりました。またわたしと同じく8年の任期を終えたミシェル・ロワ事務局長の後任には、彼と同じくカリタスフランス出身で、これまで国際カリタス事務局で働いていたアロイシウス・ジョン氏が選出されました。アロイジウス氏は、もともとインド出身で、アジアのカリタス組織とも長年の連携がある人物です。

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また総会開始に先立って、23日の午後には、聖ペトロ大聖堂で教皇様司式の開会ミサが行われ、さらには、27日の月曜日午前中に、会議参加者全員との特別謁見も行われました。この謁見で教皇様は、なんと450人以上の参加者全員と握手をされました。謁見が終わって退出される際には、一番前の席に座っていたわたしの方に近づいてこられ、「次は東京で会いましょう」と声をかけていただきました。(写真上。教皇様に挨拶するカリタスジャパンの田所事務長)

今回の総会のテーマは「One Human Family, One Common Home」とされていました。「One Human Family」は、このところの国際カリタスの継続したテーマで、「わたしたちは一つの人類家族」というような意味。「One Common Home」は、教皇様のラウダート・シによっていて、「共通の一つの家」というような意味です。

総会の中では、これまで国際カリタスが4年間取り組んできた活動計画を、さらに充実させて4年間継続するような内容の、活動の全体枠が採択されたり、それに掲げられた優先事項への具体的な取り組みについての、小グループでの話し合いも行われました。

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ビジネスだけではなくて、会場のホテルには聖堂も設けられ、毎日朝7時からテゼ共同体のブラザーによる朝の祈りではじまり、会議前の朝8時半からは、タグレ枢機卿による30分の霊的講話。夕方6時半からはミサ。さらに夜9時からは、再びテゼ共同体のブラザーによる晩の祈りも行われ、カトリック教会の援助支援団体としての性格を明確にしました。(写真上は、ホテルの仮聖堂ではもちろんなく、閉会ミサが行われたローマ市内の教会で、司式はタグレ枢機卿)

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なお今回の総会で、アジアのカリタスから推薦していた、キルギスのカリタスと、シンガポールの二つ目のカリタスであるCharisの二つが、メンバーとして認められました。シンガポールは、国内の事情で、国内の活動に取り組むカリタスシンガポールと、海外の活動に取り組むCharisの二つがあり、これまではカリタスシンガポールだけが国際カリタスのメンバーでした。ただし一つの国に複数のメンバーがいても、投票の権利は一つの国、または地域で、一票だけとなっています。(写真上。向かって左が新しい事務局長に選ばれたアロイシウス・ジョン氏)

会議初日には、国連のグティエレス事務総長からのビデオメッセージがあったり、国連食糧農業機関(FAO) 事務局長ジョゼ・グラチアノ・ダ・シルバ氏の講演があったりと、国際社会からのカリタスへの期待を感じさせるものがありました。

また教皇様は、ミサの説教でも謁見でも、完璧なプログラムではなくて人が大切であることを強調され、「耳を傾ける謙遜」、「様々なカリスマの集まり」、「捨てることの勇気」の3つをもった主にしたがって歩む教会で会ってほしいと述べられました。また、聖座の総合的人間開発促進の部署(タクソン枢機卿担当)が国際カリタスを担当するが、それは国際カリタスのが役所の下にあるのではなくて、ともに歩んでいくためだとも強調され、教会の愛の奉仕の業の手段としてふさわしく機能してほしいと期待を述べられました。

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なおわたしは、カリタスアジアとそれに伴う国際カリタスの役職は終わりましたが、カリタスジャパンの責任者は継続していますので、まだしばらくは、カリタスのことに関わり続けます。(写真上。カリタスアジアの総裁を、ベネディクト・アロ氏に引き継ぎ)

 

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