そろりと春
復活祭も終わり、それにあわせてやはり春がやってきつつあります。ガーナにいた頃、決まって毎年のように、聖土曜日の夜には強い風が吹いて、乾期の終わりと雨期の始まりを告げたものでした。聖土曜日の夜はOsonson村の聖堂前広場で大きなたき火をして火の祝別をしたものでしたが、そのたびに、この風でどこかに飛び火して山火事にでもなったらと心配したものでした。何せ回りは乾期で、カラカラに乾いた山に囲まれていましたから。いずれにしろ、復活祭は季節の変わり目のお祝いでありました。
水曜日は朝から社会司教委員会とカリタスの会議のために東京へ出かけましたが、新幹線の窓から外を眺めていると、東京ではもう桜が咲いているではありませんか。新潟を出るときにはまだ寒くてコートを着ていてのですが、東京ではコートはもう場違いで、移動する度に着るものの組み合わせに困る季節となりました。新潟では、桜の開花はもう少し先になりそうです。春はそろりと近づきつつあります。
復活祭があけた月曜日の午後3時に、新潟県庁で中越沖地震に際して多額の義援金を贈った法人への感謝状贈呈式が行われ、カリタスジャパンも招待されましたので出かけてきました。事務局長の田所氏と新潟教区担当の町田師にも同行頂きました。写真はその最後に撮影した集合写真です。宗教団体もいくつかありましたが、多くは名の知れた大企業で、表彰状を受けたのは40団体くらいでしたでしょうか。すぐ近くに住んでいるとはいえ、私は実は泉田知事にお会いしたことがなかったので、今回こそはと思ったのですが、知事は多忙のようで、神保副知事が代行されておりました。神保副知事には前回義援金をお届けしたときに会って頂きました。
火曜日の午後、助祭叙階式を控えている坂本耕太郎神学生に、信仰宣言などの一連の必要な事前の準備をして頂きました。信仰宣言は通常の二ヶや・コンスタンチノープル信条に、決められた定式文が付け加えられたものが用意されており、その裏には司教への忠誠を誓う文書も用意されています。また本人による自由意志の表明もあります。叙階式前には、神学校での哲学神学を終えている証明や、こういった一連の必要書類を整えておく必要があります。助祭叙階式は30日の日曜日、午後2時から、新潟教会で行われます。お祈り下さい。
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