ふるさとへ
先日、6年ぶりで生まれ故郷である岩手県の宮古教会を訪問する機会に恵まれました。1958年、私が生まれた当時、両親の仕事の関係で宮古教会に住み込んでおりましたので、私はここで生まれ、ここで洗礼を受け、人生最初の5年ほどを過ごしました。
前回訪問させていただいたのは6年前。宮古教会が献堂50周年をお祝いしたときでした。その後、新潟の司教となってからはなかなか時間がとれず、また約束をしておきながら何度か変更をしたりして、やっと訪問することができました。信仰の基礎をいただいた宮古の教会共同体に感謝しながら、ミサを一緒に捧げさせて頂きました。
私が生まれた当時の宮古教会は、スイスから派遣されてきたベトレヘム外国宣教会の宣教師が担当していました。ベトレヘム外国宣教会は岩手県の司牧を長く担当していましたが、高齢化と後継者の不足から、いまでは数名が残っているだけだとうかがいました。現在の主任司祭はグァダルペ外国宣教会のフェリペ神父様で、メキシコ出身です。東京で神学校養成を受けたこともあり、日本語は堪能で、集まった信者さんたちを相手に、主任司祭を中心として朗らかな会話が弾んでおりました。宮古も少子高齢化の影響を確実に受けていて、長寿の方々が沢山おられましたが、同時のその中に30代40代の信徒や、少ないながら子どもさんもおり、希望の光も見えておりました。お祈りをして下さった方々、また今後も私や新潟教区のためにお祈りを約束して下さった方々、心から感謝いたします。
岩手県の県庁所在地盛岡市から太平洋に向かって90キロほど走ったところに、港町の宮古があります。盛岡から宮古に向かう山岳区間は区界峠など急勾配の難所が多く、確か国鉄時代の山田線には区界あたりにスイッチバックがあったような記憶があるのですが。今も山田線は走っていますが、どちらかというと盛岡・宮古の間の交通は国道106号線のバスに取って代わられている模様です。今回私は、盛岡まで新幹線で行き、そこでレンタカーを借りて宮古へ参りました。三陸海岸の風光明媚なところでもあり、港町として海産物の豊富でおいしいところでもあります。一度は宮古へ、どうぞおいで下さい。
| 固定リンク | 0