YYSPのワークショップ開催
昨日の夕方、東京でカリタスジャパンのHIV/AIDSデスク主催の小さなワークショップが開催されました。ワークショップの対象は学校の先生たちで、今回が2回目の開催。HIV/ADISデスクでは若者を対象にしたこの課題の啓発を考えてきましたが、そのためには学校で教えてもらうのが一番だと考え、先生たちを対象にした勉強会を定期的に開催しています。
今回はYYSP、つまりYoung for Young Sharing Program、つまり若者対若者のわかちあいプログラム(若者相互によるAIDS啓発プログラム)を紹介して頂きました。さまざまな学校でこのプログラムを実施してきたHIVと人権・情報センターのスタッフによって、二十名ほどの参加者が中学生になったつもりで、実際にプログラムを行って頂きました。
YYSPは「子どもたちがAIDSについての認識と理解を深めていくことにより、自分や他の人の生命や健康、個性を尊重しながら、豊かな人間関係を築くこと」を目的としているとのこと。
わたしにとってはやはり自分自身が主任司祭を7年ほど務めていたアフリカ・ガーナの山村の教会での体験が忘れられません。87年から94年までそこに務めていたのですが、しばしばAIDSで亡くなっていこうとする人たちのために祈るようにと招かれました。まだこの病気が発見されたばかりの時期で、ほとんどの人たちが何の治療も受けることもなく、主に結核を悪化させて、本当に血を吐きながら亡くなっていった時期でした。患者さんたちへの偏見もその頃は強く、窓もないような奥の部屋でひっそりと亡くなっていった人たち、その冷たくやせ細った腕を握りながら、一帯どのような言葉をかければ人生の最後に希望をもっていくことができるのか、本当に悩みました。
そんな話をワークショップの最後にしたら、なんとスタッフの青年のひとりが、ガーナで、しかもわたしが昔働いていた地区で活動したことがあると分かり、ビックリでした。
HIV/AIDSへの取り組みには、一つの正解があるわけではなく、さまざまな方向から手を延べなくてはならないと思います、教会にもその中で担っていくべき役割があると感じております。
なおHIV/AIDSデスクでは、啓発活動の一環として携帯などに使えるストラップを用意しております。レッドリボンを十字架型にデザインしたカリタスのオリジナルデザインです。詳しくはカリタスジャパンのホームページに掲載され次第、お知らせします。
P.S. HIV/AIDSデスクのストラップがカリタスジャパンのホームページに紹介されています。こちらをクリックして、ひとりでも多くの方に。
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