ガーナの路上販売人
ガーナの首都アクラを車で走っていると、交差点で必ず目にする人たちがいます。路上販売人です。その昔、20年ほど前に私が働いていた頃、アクラの各所に少しずつですが渋滞が目につくようになり、信号が設置されるようになりました。それまでは交差点はほとんどがロータリー式で、流れに任せられていたのです。信号機がついたことで交差点での待ち時間が長くなりました。それをねらって、路上販売人が増え始めたのです。それまでも道ばたで何かものを売っている人はたくさんいました。ガーナは83年頃に経済のどん底を味わったのですが、私が働き始めた86年頃もまだまだ物資が不足していました。そのため道を走っていても、道ばたで例えばトイレットペーパーを売っていたりすると、車を停めて買っておいたものです。「いま見たときに買わないと、当分手にすることができない」が、当時の原則でした。
その道路の渋滞も、自動車の数が飛躍的に増加したようで、かなり激しくなっていました。20年前と比べて首都の道路は拡幅されて、車線も増えているにもかかわらず、激しい渋滞のために交差点でかなり待たされることになります。そのため路上販売人もかなり大胆になっていました。停車している車の間を縫って、様々なものを売っています。新聞から始まって、電池やら、菓子やら、ベルトやら、タオルやら。いったい誰が買うのかと思うような工具類とか。昔から主流だったオレンジやジュース類は今も健在です。オレンジは薄く皮をむいておいて、上の方を少し切り取り、あとは手で絞りながらジュースを飲むのであって、食べません。さて車の数はまだ増加しそうですし、渋滞はもっと激しくなりそうな気配でしたから、路上販売人の商売はこれからも繁盛するでしょう。
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