仙台教区の復興に向けて
仙台教区の平賀司教様は、復活祭にあたって、「新しい創造」基本計画を発表されています。仙台教区の今後の被災者支援と復興への基本計画です。詳しくはカトリック新聞の5月1日号に掲載されていますのでご覧ください。
4月20日の聖香油ミサの機会には司祭団を集め、計画についての説明と承認を得たとのことです。これに基づいて、平賀司教様からは司教団に対して支援の要請も出されています。
「新しい創造」基本計画の中で平賀司教様は、基本方針を三つ掲げます。
- 「新しい創造」である教会は、力の及ぶ限り広い被災地と被災した人々を視野に置き、しかもその「谷間」に置かれた地域やそこに暮らす人たちの心を生き、励まし、つなぎ、支え、寄り添う教会であることを目指す。
- 被害が甚大であった沿岸部のみならず、仙台教区全体を組み込んだ体制を作ることで、「新しい創造」への歩みの中で、「我々は主において一つ」を確認したい。
- この実施に際しては、すべては痛みを伴うプログラムであることとする。
その上で基本計画には二つの柱を掲げます。
- まず第一に、仙台教区サポートセンターの活動を教区の主たる活動として推進すること。
- そして「仙台教区<4から6,45>計画」を推進すること。
後者ですが、被災した仙台教区の海岸線沿い地域を縦断するのが国道6号線と45号線です。対して仙台教区の内陸部を縦断するのが国道4号線です。それぞれの国道沿いに小教区が配置されています。そこで、国道4号線沿いの教会から沿岸部の教会へ支援をしようという計画です。これに関連して仙台教区では、内陸部から沿岸部へ司祭の異動を計画しているところです。この時期に急な司祭の異動というのは、実は司教にとっても、司祭にとっても大変です。特に幼稚園の園長をしている場合には、非常に困難が伴います。しかし平賀司教様は、この大災害にあたってみんなで痛みを共有して取り組もうと、大きな覚悟を持って取り組んでおられます。
今後司教団を通じて、姉妹教会関係を構築して長期的な支援を行うことや、物資の長期的供給支援などの要請があるものと思われます。
なお現在、ボランティアとして、教会関係者の中から、傾聴支援、子ども支援、老人介護支援、建築関係支援などの専門職の方で、ある一定の期間を派遣される可能性がある方をリストアップする作業をしています。そういった人材や、ボランティアのベース(現地派遣基地)でリーダーとなれる人材を求めています。これについては別途文書で、来週中に、小教区内に(新潟と札幌教区の)お願いと情報受付窓口などをお知らせする予定です。なお現場でのニーズとのマッチングが必要ですから、最終的な派遣要請は仙台教区で判断します。従って、リストに名を連ねることが即座に派遣となるわけではないことにご留意ください。またそれぞれの教区で、人材発掘を行っていますから、この記事内容は、新潟と札幌教区限定です。
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