国際カリタス総会終了
国際カリタスの総会が、金曜日夕方、無事に終了しました。ただいま、成田について、札幌行きの夕方の便をひたすら待っているところです。新潟に戻れるのは火曜日。
さて上の写真は、総会終了に当たって、金曜日のお昼から、参加者全員で教皇様に謁見したときの写真です。この写真は全体の左半分。教皇様の向かって左には、国際カリタス総裁のロドリゲス・マラディアガ枢機卿が座り、右隣には、この写真には写ってませんがサラ枢機卿が座っておられます。私も左の方に写っております。こういった大人数の謁見は教皇宮殿3階のクレメンティナ広間で行われることが多く、通常、訪れた側の代表による挨拶と教皇様のスピーチ、そして最後の使徒的祝福と記念撮影で終わるというのがパターンです。この日、ロドリゲス・マラディアガ枢機卿が教皇様への挨拶の中で、原稿にはなかった3.11東日本大震災と津波被害へのお見舞いの言葉と寄付への感謝の言葉を即興で含めてくださったおかげで、教皇様が記念撮影を終えて退出されるときになんとわざわざ私の方へ近づいてこられ、教皇様に感謝の言葉を直接伝え挨拶することができました。
教皇様はスピーチの中で、国際カリタスの60年の歴史に触れて、「定められた範囲の中で、国際カリタスは教会の名において共通善のための固有の役割を果たしています」と、教会にとってのカリタスの存在の重要性を強調されました。その上で、国際カリタスと聖座の果たすべき責任について、次のように指摘されます。
「国際カリタスは他の社会的組織とは違い教会に根ざしています。教会の使命を共有するのです。・・・各国のカリタスは、様々な教基法上の形態をとるにせよ、愛の業の司牧的実施において司教たちにとっての力強い助けを提供します。従って教会における責任が発生します。すなわち教会の牧者たちによって導かれなければなりません。国際カリタスには世界的な役割があり、同時に教会法上の法人格があるので、聖座にはその活動をしっかりと見守り、国際カリタスの人道的また慈善活動、そして文書が、聖座と教会教導職に一致していること、また公明正大に運営されるよう導く責任があります」
さらに、「皆さんの行動と語ることのすべてが、皆さんの生き方と行動による証しが、まずもって重要であり、人格の総合的善を深めることに寄与するのです」とのべて、国際カリタス総会参加者たちに、それぞれの現場において共通善の実現のために働くようにと促されました。
国際カリタス総会は27日金曜日の午後5時から、マラディアガ枢機卿はじめ30人以上の司教の共同司式ミサで閉幕しました。その後6時過ぎから新しいメンバーで執行委員会(理事会)。8時過ぎから夕食と一緒に総裁・副総裁会議(いわゆる役員会)となりました。今後4年間は、執行委員会が年に一度(今年は11月、それ以降は5月)、総裁・副総裁会議が年に2度(5月と11月)出かけることになります。またカリタスアジアも毎年二回、3月と10月に地域委員会(私と、3地域代表。現在はスリランカ・インドネシア・香港)、そして5月末にアジア総会を開くことになります。予定のやりくりが、今から思いやられます。すでに8月には、時期カリタスアジアの地域コーディネーターを雇用しなければならず、しかもこの人がいないと実際の仕事が始まらないので、最優先で取り組まなくてはなりません。
28日の土曜日は朝9時半から総裁と副総裁全員でバチカンへ出向き、国務省で2時間近く会議がありました。国際カリタス憲章を、2004年に与えられた教会法上の法人格に見合った形で手直しするための作業を、新しいチームでどう進めるかを話し合うためでした。考えてみると、国際カリタス側の参加者でフランス語ができないのは私だけ。国務省の3名のモンセニョールもたぶんフランス語ができるのだろうと想像します。なんともありがたいことに、国務省の図書室で行われた会議は、英語でした。
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