間もなく四旬節が始まります
今週の水曜日は灰の水曜日です。四旬節が始まります。伝統的に教会において四旬節は、「祈り」と「節制」と「愛の業」という三点をもって、信仰を問い直す「時」となっています。その三点はどれも私たちの信仰の基本とも言うべき構成要素です。「祈りと節制」は、自分自身の心に問いかける内的な問題と考えることもできるのでしょうが、「愛の業」は、その対象となる「相手」の存在なしには成り立ちません。自分と他者とのかかわりの中で、「愛の業」をどのように具体的に実践しているのかという、自分自身に対する問いかけが四旬節には不可欠です。そして自らの心を見つめ直すことは私個人の問題なのではなく、それは愛の業と結びつくことによって、信仰は他者との交わりの中で生き抜くものであることを思い起こさせます。私たちの信仰は自己満足や安心するための信仰ではなく、徹頭徹尾、共同体に生きる信仰です。
教皇様は四旬節にあたりメッセージを発表されています。こちらをクリックすると中央協のページに飛びますのでご覧ください。その中で教皇様は「互いに思いやりを持ちましょう」と呼びかけ、一つの体を共に作る兄弟姉妹に対する霊的な責任を果たすように呼びかけます。東日本大震災のあと世界中から支援の手がさしのべられています。実際に現地へ出かけた方も多くおられたと思います。信仰に生きる私たちにとっては、単に人間としての優しい性格に基づいてそうしているのではなく、「互いに助けるもの」として神から創造された兄弟姉妹としての責務を果たしていくという信仰の視点からも、私たち自身の行動をふり返ることが大切だと思います。
また四旬節にあたり司教協議会会長の池長潤大司教が、「四旬節の過ごし方」というメッセージを発表されています。こちらをクリックすると飛びます。どうぞこちらのメッセージもご一読ください。
ところで中央協から二冊の新刊本が出ておりますのでご紹介いたします。1冊目は今年の10月から始まる「信仰年」の開催の告示である「信仰の門」。多くの方々に読んでいただきたいと活字を大きくしてあるとのこと。一冊税込み126円です。是非お買い求めの上、この四旬節に繰り返してお読みになることを勧めます。
また社会司教委員会から「なぜ教会は社会問題に関わるのかQ&A」が出版されました。教会が社会に関わる理由をわかりやすい問答式で教えをまとめています。興味のある方は是非どうぞ。一冊630円です。
新潟は市内でも雪が続いておりますので、雪を取り除く作業が大変です。(上の写真は司教館前で除雪をする教区事務所関係者)
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