受難の主日@加茂教会
聖週間が始まりました。本日は受難の主日。枝の主日とも呼ばれますが、この二つの名称が重要な意味を持っています。すなわち本日のミサのはじめにはかつてエルサレムの群衆がそうしたように、枝を手に歓呼の歌を持ってイエスを王のように迎え入れます。しかしその同じエルサレムの群衆は、ピラトの前に引き出された同じイエスにむかって、『十字架につけよ』と叫びます。私たちもミサ中の福音朗読で実際に『十字架につけよ』と叫びました。
人間が興奮の中にあっていかに冷静で客観的で理性的な判断ができなくなるものなのか。熱狂の中にあって、興奮状態で行った判断が、いかに恐ろしいものか。私たちの信仰は、興奮や熱狂の中にあるものではなく、冷静で理性的な判断に基づくものであるべき事を、教えています。このすぐに興奮して分別を失う足りない人間を、それでも自ら生命を与えたものとして愛し抜来、その足りなさを背負って十字架の苦しみを受け入れられた神に、感謝する一週間としたいと思います。
今日のミサは、新潟県の加茂教会で捧げました。ちょうど新年度から、主任司祭がこれまで新潟教会の助任であった坂本耕太郎神父に変わります。今日は一緒にミサをいたしました。加茂教会は小さな共同体です。お隣の幼稚園のほうが地域では有名かも知れません。また近頃、中心的になって働いてくださっていたメンバーが二人、神様のもとへ旅立たれたばかりで、少し勢いを失っているかも知れません。それでも新しい主任司祭と共に、小さな家族的共同体なりの特性を生かして、多くの人を招き入れる良い共同体を育てていただきたいと思います。
ミサ後、そのままお隣の見附へ。今日は午後から社会福祉法人新潟カリタス会の新規採用職員辞令交付式でした。理事長は私です。現場の責任者は常務理事でもあり見附教会主任でもある真壁神父。聖母愛児園、聖母乳児院、新潟天使園の三つの施設で働いてくださる13名の方に辞令をお渡しいたしました。
午後の新潟市内は晴天となりましたが、今日の昼間の見附あたりはまるで冬のような天気。あられも降り、寒い一日でした。
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