平和旬間講演会@新潟教会
新潟教区の正義と平和委員会が主催で、今年のカトリック平和旬間に合わせた行事である講演会が、昨日の日曜日午後1時半から、新潟教会信徒会館で開催され、猛暑の中30名ほどの方が集まってくださいました。新潟教会信徒会館二階ホールには冷房設備がないため、今回は一階の会議室3室をつなげて会場にしました。個々には、かろうじて3室のうちの真ん中の部屋にだけ冷房設備が備え付けられています。私自身も今年の日中は、できる限り冷房を使用しないように努めていますが、大勢の方が、しかも高齢の方が多い集まりでは、やはり冷房の存在には大きいものがあります。
さて講演会は和歌山で活躍されているイエスの福音の小さい兄弟会司祭太田勝神父様が、「原発と差別」というタイトルで話してくださいました。太田神父様は人権問題などに深く関わってこられた方です。イエスの福音の小さい兄弟会は、シャール・ド・フーコーの霊性に基づいた修道会で、その特徴はホームページに次のように記されています。
小さいという言葉が何となく抵抗を感じさせるかもしれません。しかし、この言葉こそ、これらのグループに授かった恵み(カリスマ)を指しているのです。やりたいのは、イエスをひたすら愛そうとすること、そして、救い主イエスの御業に少しでも参加するために、自分の人生の全てを捧げようと努めることです。
小さい兄弟たちは、自分の手で働いて暮らします。祈りの人であることを熱烈に望むことは、必ずしも、人々から離れて暮らすことを意味しません。かえって、自分たちの周りの人々の労苦に裏打ちされた祈りをしようとしています。
シャール・ド・フーコーは19世紀の終わりにアルジェリアの砂漠で人々と共に生き殺されていった聖者です。2009年に和歌山を訪れた時の日記はこのリンクです。
太田神父からは、福音の視点から見た原発事故と再起動の問題点を鋭く指摘していただきました。幾たびも書くことですが、政治家や経済人、そして科学者には、それぞれの良しとする価値観がありそれを守ることに力をさいている結果が現状なのでしょうが、そうであればこそ、被造物はすべからく神が良しとされたものであり、とりわけ人間の生命は最も大切なたまものであり守り抜かなければならないと信じる宗教者は、その価値観を主張しないでよいはずがありません。
講演会後、3時半から大聖堂でミサを捧げ、平和を共に祈願しました。ミサ後には、冷房もない暑い聖堂でのミサで皆大汗をかきましたから、信徒会館に戻り、冷えた麦茶をいただきながら、しばし歓談となりました。
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