日本と聖座の外交関係樹立70周年
今年は日本の再宣教から150年ですが、地方教会が設立されたことからすでに早い時期に聖座から使節が派遣されていました。最初の教皇使節は1919年に派遣されたビオンディ大司教ということです。その後ジャルディニ大司教、ムーニィ大司教と続いて、パウロ・マレラ大司教が1933年に派遣されます。マレラ大司教はその後フランスの大使を務めている時に枢機卿になっておられます。マレラ大司教が日本に在任中の1942年。日本政府は駐フランスの原田参事官を駐バチカン特命全権公使に任命。聖座もマレラ大司教を大使級の特命使節として任命し、ここに日本と聖座の外交関係が正式に樹立します。それから70年が過ぎました。
現在のローマ法王庁大使館は、戦後の1952年に国交再開によって公使館に昇格したので、このときから歴史を数えて、外交関係60年と見る考え方もありますが、日本政府は70年説を採用しています。
というわけで、今年は日本と聖座の外交関係の節目の年であり、それを記念して記念誌が作成され、昨日そのお披露目が教皇庁大使館で開催されました。(ちなみに私たちは教皇庁大使館と呼んでますが、日本側の正式名称は「法王庁大使館」です。これは一度登録された国家の日本語名称は、その国家が正式に名称変更でもしない限り継続することになっているからです。ただしバチカン側の国家の正式名称は「Holy See(聖座)」です)
ちょうど常任司教委員会が開催された日なので、池長大司教以下私を含めて数名の司教が参加しました。外務省からも欧州局の課長さんが参加され挨拶されていきました。それ以外にも、数カ国の大使、中でも日本の外交団の長を務めるサンマリノの大使が挨拶をされました。
今後とも良好な外交関係を保っていくことが期待されます。
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