山浦先生にバチカンの勲章
司教総会は順調に議事が進み、一日早く終了しました。もっとも私は金曜の午後に他の会議が予定されているので、すぐに新潟に戻ることができませんけれども。司教総会のための皆様のお祈りに感謝します。決まった事柄はカトリック新聞などで後ほど発表されます。また総会中には一日、司教の勉強会も開催されました。今回は、発布50周年を迎えたヨハネ23世の回勅「地上の平和」について。今回50周年を記念して翻訳をあらためることになり、その中心になっている南山大学のシーゲル神父が「地上の平和」の歴史的背景について語ってくれました。
シーゲル師によれば、キューバ危機を解決に導いたのは、もちろんケネディとフルシチョフという二人の存在が大きいが、それと共にヨハネ23世の仲介者としての存在が大きく、またその当時に発表された「地上の平和」の役割が大きかったと言うことでした。なかでもこの回勅は、次の四つの点で現在でも大きな意味を持っていると言います。
- 1. 安全保障について 「武力による均衡によってしか平和を保障する
ことは出来ない」という考えから「真の平和は相互の信頼の上にし か構築できない」という原則に置き換えるべきであること。(61項) - 2. 正戦論の見直しの必要。(59項以下)
- 3. 真の意味での世界共同体設立の呼びかけ (63項以下)
- 4. 非カトリックとの関わりや協力(82項以下)
まもなく新しい翻訳が出版されますので、どうぞお買い求め下さい。
ところで、司教総会中の水曜日の夕方、教皇庁大使館において勲章授与式が行われました。叙勲したのは、岩手県の大船渡教会の信徒で医師の山浦玄嗣(やまうら・はるつぐ)氏。ケセン語の聖書翻訳でよく知られていますし、2011年の大震災後には医師として大活躍をされています。山浦先生には教皇大使から有功十字勲章が授けられました。おめでとうございます。総会に参加していた司教全員と、男女の修道者の代表が参加しました。
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