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2013年7月23日 (火)

教皇様はブラジルへ、私はローマへ

教皇フランシスコはワールドユースデー(WYD)に参加されるため、本日ブラジルに到着されたようです。以下にバチカン放送のビデオのリンクを張ります。かなり長い中継からの映像です。空港に到着されて大統領などの出迎えを受けた後、移動をされるのですが、これがまたいかにも教皇フランシスコらしく、大きなリムジンなのではなくフィアットの銀色の中型車。そしてその道のりも、高速で駆け抜けるのではなく、途中で人混みに囲まれるなど、多分教皇フランシスコが仮に日本に来られたとしたら、日本の警察が決して許すことのないような状況に。多分に教皇ご自身の意向が反映された警備のためだろうと思われます。長いので、実は私も最後までは見ておりません。

なお日本からも公式巡礼団が参加しており、郡山司教、浜口司教、松浦司教が同行されています。

で教皇様がブラジルに出かけておられ不在のローマに、金曜日から出かけてまいります。明日は午後から青森に移動し、明後日に青森の明の星中学高校で職員の方々の研修会でお話をさせていただきます。多分もう一日くらいは日記を更新することができるかと思います。その後は、ローマから戻って、8月に入ってからの更新になろうかと思います。

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2013年7月21日 (日)

山形教会で堅信式

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テレビでは各地からの「万歳」の声が響いてまいります。皆様、投票には行かれましたか。昨日の日記に記した通りです。

さて今日は朝9時半から、山形教会で堅信式を行いました。山形での堅信式は久しぶりで、今日は32名の方が堅信を受けられました。おめでとうございます。今日の侍者はかわいい小さなお嬢さん二人。ご苦労様。善くできた侍者でした。

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ミサ後には信徒会館でお祝いの茶話会。ミサ中にもすばらしい歌声を響かせてくださった聖歌隊をはじめ、皆でいろいろと合唱。祝賀会後は昼食をはさんで、オタワのシスター方の修道院を訪問してから、夜に新潟へ戻りました。

今日はマルタとマリアの有名な話でした。「私ばかりを働かせて」と不満を述べるマルタに対して、イエスは「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」

はたしてイエスはマリアの選択とマルタの選択を比較して、マリアの選択のほうがマルタの選択よりベターだといったのでしょうか。それでは、祈りの法が大切で、もてなしは必要ないということになってしまう。そうではなくて、二人の現在の状態を比較しているのだと思うのです。つまり、イエスにとって問題は、「選択と決断をしたのかどうか」なのです。マリアはすでに自分がするべき事を選択しそう生きる決断をしている。しかしマルタは「多くのことに思い悩み、心を乱している」のです。そう、選択と決断をしているか否かを問題にしていると思うのです。

信仰において私たちは常に選択と決断を迫られていると思います。教会は一つの身体を構成しているのですから、そこには様々な役割がある。すべての人が活動家であるはずもなく、すべての人が観想家でもない。それぞれには神から与えられた役割があるはずです。もちろん選択するには祈りと黙想が必要でしょう。自らを知る事も不可欠です。しかし信仰生活において、どこかの段階で私たちは、自らの役割を選択しそれに生きることを決断するように迫られているといっては言い過ぎでしょうか。

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2013年7月20日 (土)

週末は山形へ

関東などでは猛暑のようですが、東北地方は豪雨が続きました。先週末は米沢の殉教祭に出かけましたが、今週末は山形教会訪問。山形県も今週は大雨による被害を受けています。温暖化のためなのでしょうか、かつては豊かな四季の移り変わりを誇った日本の気候が、全くおおざっぱなものに変化してしまったような気がします。時折各地を襲う短時間の大雨は、かつて生活していたアフリカのガーナの雨期を思い出させます。

選挙権のある皆様、明日は是非投票へお出かけください。教区内には一緒にこの国で生きていても選挙権のない兄弟姉妹もおられることを念頭に、大切な権利を是非行使してください。私は明日は一日山形方面に出ているので、期日前投票を済ませてきました。新潟市役所の別館に設けられた投票所には、それでも結構大勢の方がいらしてました。

参議院選挙は大切な国政選挙です。「今」のことや「自分」という限定された立場から判断せずに、「未来」と「世界」という立場から、十分に想像力を働かせて、判断をされますように。とりわけキリストの福音に生きようとする立場から、すべての人に与えられた神からの使命をすべての人が十分に果たすことができるような社会を生み出すこと、その必要性を心にとめましょう。その存在が排除されたり、望みが無視されたり、誰からも関心を寄せられなかったり、与えられた生命の尊厳が護られなかったり。多くのことは私たちが、「今」を守り「自分」を中心に物事を判断してしまうことを、その原因の一つにしています。私たちの人生とは、すなわち神の創造の業に与らせていただいているのだという謙遜な姿勢を忘れずに、国の進む方向を考えていきたいと思います。

また社会全体に影響のある決まり事を考える時には、自分自身がそれによって逆に縛られる立場になったときに一体何が起こるのか。そのことを常に念頭におく想像力が必要ではないでしょうか。いずれにしろ、神が望まれる世界のあり方にいかに寄与できるのかを、常に忘れずに判断を重ねていきたいと思います。

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2013年7月15日 (月)

米沢殉教祭ミサ@北山原その2

14日の日曜日午前11時から開催された米沢市北山原での、福者ルイス甘粕右衛門と52殉教者の記念ミサの模様です。参加した新潟教会の高橋さんが撮影してくださったので、その中から数枚を。

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米沢は前日から雨模様でしたが、この日は今にも雨が降り出しそうな曇り空。しかしミサが始まる頃には写真でもわかるように日が差し始めました。そして説教中には、汗がほとばしるような日差しに。

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侍者をしてくださったのは、新庄教会の信徒。三名ともフィリピン出身。写真の司祭は、向かって左が新潟教会助任のナジ神父(神言会)。私の左が山形教会と新庄教会の主任、米沢教会小教区管理者の本間神父(イエズスマリアの御心会)、右端が鶴岡教会と酒田教会の主任スリ・ワルヨ神父(同会)。

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2013年7月14日 (日)

米沢殉教祭ミサ@北山原

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7月1日は福者ペトロ岐部と187殉教者のお祝い日ですが、そのうちの53人の福者殉教者がいる米沢では、本日14日の日曜日に、米沢市の北山原(ほくさんばら)にある殉教地で、記念のミサを捧げました。この地では1629年1月12日、福者ルイス甘粕右衛門をはじめとした53名が、殉教しております。(写真上が、殉教地。住宅街の真ん中になってしまっております)

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この数日の間、新潟や東北では雨が降り続いており、特に山形の日本海側や秋田では激しい大雨となっています。そのため今日のミサも天候が大変心配でありました。しかし、これを奇跡というのかどうかわかりませんが、今日の日曜日の米沢は、朝方までの雨も上がり、9時過ぎには少し青空まで出現。ミサは11時に始まりましたが、それなりの曇り空で、暑すぎずに祈りの時を過ごすことができました。また私の説教中にはなんと激しく太陽が照りつけるなど、本当に良い天気に恵まれて助かりました。もちろん会場となった殉教地にはテントを張り、祭壇の上にもテントを張っておりましたが、やはり雨が降るのと降らないとでは大きな違いがあります。

今日のミサは山形地区のすべての教会から参加があり、加えて新潟市内の教会からも参加者がありました。山形教会と新潟地区からはそれぞれ大型観光バスでの参加でした。新潟地区は、青山教会、新潟教会、花園教会、亀田教会からの参加。共同司式は本間、川又、ワルヨ、ナジの各神父。殉教地に集まったのは、150名ほどではなかったでしょうか。

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ミサ後はその場でブルーシートを敷き、皆でお弁当を。その間に鶴岡教会からは琵琶の演奏が。新潟地区からは歌の披露があり、午後1時過ぎに和やかな雰囲気のうちに殉教祭を終わりました。

なお本日の説教はこちらのリンクの先に掲載しました。ただし、現場ではかなり変更して話しましたので、それは掲載原稿に反映されていません。また列福感謝ミサの説教のリクエストがありましたので、それはこちらのリンクです。

新潟へ戻るため小国街道を走り始めた頃、3時頃には雨が降り出しました。

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2013年7月 8日 (月)

教皇フランシスコの司牧訪問の旅@Lampedusa島

教皇フランシスコは本日の月曜日、就任以来はじめてとなる司牧訪問の旅を行いました。ローマ司教としてローマ市郊外の小教区を訪問してミサを捧げたことはありますが、教皇としてのローマの外への司牧訪問は初めてとなります。

今回教皇様が選ばれた訪問地は、イタリア南部、地中海に浮かぶLampedusa島です。地図を見ると明らかですが、この島は限りなくアフリカに近いイタリアの島です。そしてその距離的近さが、この島をある特別な状況の中においているのです。

2000年頃から、主にアフリカからの移民船が漂着するようになり、これまでに2万人以上のそういった人々が海で生命を落としていると言います。同時に、そういった移民を商売として利用している勢力によって、徹底的に搾取されたり、生命の危機に追いやられたりする人も少なくないのだと言います。

教皇フランシスコは就任以来、ご自分が考えている教会のあるべき姿、キリスト者の生きる姿勢を明確に示そうとして行動されているように思いますが、今回の司牧訪問も、その意図を明確にして行われていると感じました。

ローマ市郊外の小教区訪問もそうでしたが、今回の司牧訪問もバチカン放送のビデオで見ることができますが、どちらのミサも、私は心を揺さぶられるすばらしいミサでした。バチカンなどの大聖堂で行われる教皇様の典礼もすばらしいのですが、この二つの司牧訪問は、それ以上の祝福で満たされていたと思います。

そのビデオで見る限り、教皇様が到着した港のエリアには、漂着した移民船の残骸が山積みにされているようです。祭壇もそういった船を模して誂えられていました。教皇様は海上で亡くなられた方々のために祈り、港で移民の代表者に迎えられ、その後ミサが始まりました。ミサには紫の祭服が用いられ、ミトラも純白のもので、回心のためのミサが捧げられました。

説教の中で教皇様が一番力強く語ったのは、「アダム、おまえはどこにいるのか」という神の問いかけと、「カイン、おまえの兄弟はどこにいるのか」という問いかけを取り上げたうえで次のように述べた箇所でした。

「これらの二つの問いかけが、今日も力強く響き渡っています。私自身も含めて私たちの多くが、混乱しているのです。私たちの住んでいる世界に対して注意を払っていないのです。どうでも良いと思っているのです。神が創造されたものを守っていないのです。そして私たちは互いに助け合うことができないのです。そして、そういった混乱が世界的な規模になった時、私たちが目の当たりにしているような悲劇を生み出してしまうのです」

「世界は無関心のグローバル化に落ち込んでしまった」と教皇様は指摘されています。様々な理由で幸福を願って移民の道を選んだ人たちに誰が手を差し伸べたのか、その境遇に、その死に、誰が涙を流したのか。誰が一緒になって苦しんだのか。そして説教の最後に、助けを求めている人々に無関心であって、自分たちの幸福ばかりを追求してきた自分たちの過ちのゆるしを願うと述べられました。それだから紫の祭服で、回心のミサを捧げられたのです。

教会は移民に対して寛大な心を持って対応するように、長年にわたって呼びかけています。そして教皇フランシスコは、教会のあるべき姿の一つとして、移民に対する愛を具体的に示すようにと行動されました。

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2013年7月 7日 (日)

第40回カトリック宮城県大会@仙台白百合

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仙台教区の宮城県大会が、本日7月7日午前10時から午後3時まで、仙台白百合学園(中高)のロザリオのマリア聖堂を会場に開催され、400人近い方が参加されました。40回目となる今日の大会は、テーマを「信仰者としての確かな歩みを」として平賀司教の定められた震災からの復興のための「新しい創造」基本計画第3期の歩みをさらに進めることを目的に開催されました。

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お隣の教区のことをこれだけ詳しく書いているのは、それは今回の大会の講演を私が行ったからです。今日は私の講演の前に、お二人の方による体験発表がありました。まず八木山教会のオリーブの会の方が、仮設住宅の方々との交流について、写真やビデオを交えて分かち合ってくださいました。その後サポートセンターの米川ベースの千葉氏がこれも写真のプレゼンを交えて体験を分かち合ってくださいました。

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そのあとに私が、「信仰年と新しい福音宣教」というタイトルで、特にカリタスジャパンの活動に焦点を当てて1時間半近く話をいたしました。

昼食をはさんで午後1時半からはミサ。司式は平賀司教、説教は会津神父様でした。参加してくださった多くの方に感謝します。仙台も暑い一日でした。

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2013年7月 6日 (土)

7月の予定

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すでに7月も一週間が過ぎてしまいました。先月は怒濤のような一ヶ月で、多分今年で一番忙しい月であったと思います。忙しい中でもほっとする出来事はあります。そんなひとつ。先日新潟に戻ると、ローマからこんな写真が届いてました。5月にローマで国際カリタスの会議に出席したときの、フランシスコ教皇様との謁見の時のものです。場所は教皇様の宿舎であるサンタマルタの聖堂です。というわけで、いつものように今月の主な予定を記しておきます。

  • 7月1日~3日 全道司祭会議 (北海道)
  • 7月4日 常任司教委員会 (東京)
  • 7月7日 仙台教区宮城県大会 (仙台)
  • 7月9・10日 東京教会管区会議 (福島)
  • 7月14日 米沢北山原殉教記念ミサ (米沢)
  • 7月16日 カリタスジャパン委員会 (東京)
  • 7月17日 学校法人行事 (柏崎)
  • 7月21日 山形教会ミサ (山形)
  • 7月22日 月曜会ミサ (新潟)
  • 7月25日 青森明けの星中高研修会 (青森)
  • 7月26日~8月3日 海外

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教会の動き

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この数日、教皇フランシスコを中心に教会が動きをちょっと加速させています。数日前には聖座の諸官庁責任者の新規任命が間もなく発表と「うわさ」が流れましたが、これはもう少し先になる様相です。その間にはいわゆるバチカン銀行を巡って様々な動きがありました。これも全容が明らかになるには、まだ時間が必要だと思われます。

そのようなバチカン内部のこととは別に、世界の教会にとっては、二人の教皇の列聖を教皇様が認め、確実になったという大きなニュースがありました。昨日、5日に列聖省のアマート長官が教皇様と謁見し、同省の枢機卿会議の結果を伝えました。いくつかの奇跡の認定や殉教の認定などが含まれていましたが、その最後に、福者ヨハネ23世と福者ヨハネパウロ2世の列聖を進めるようにとの裁可があったと記されていました。今年の秋には列聖式ではないかと期待されている模様です。

さらには教皇様の最初の回勅「Lumen Fidei(信仰の光)」が発表されました。まだ手元に届いていないので、内容については何も語る資格はありません。ローマでの記者会見後に、様々な報道が流れています。この回勅は、ベネディクト16世によって書き始められ、フランシスコによって完成された、二人の教皇の作業による回勅だと言われています。手元に届くのを待ちたいと思います。来週あたりのカトリック新聞に、海外からの配信で主な内容が掲載されるのではないかと期待しています。

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2013年7月 5日 (金)

全道司祭大会@登別

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北海道で働く司祭全員を対象とした全道司祭大会が、7月1日から3日まで、登別で開催され、30名を超える参加者がありました。北海道は広く、集合するだけで時間がかかってしまうため、初日は夕方に晩の祈りから開始。二日目が勝負です。今回は大阪の松浦吾郎司教においでいただき、現行憲法に見る福音的価値観についてお話をいただきました。午前中一杯を使って、質疑応答にも丁寧に対応いただきました。

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午後からは北海道の様々な問題を話し合う会議。もちろん10月14日に予定されている勝谷被選司教の叙階式に向けた打ち合わせや、岩手県の宮古で継続している札幌教区の復興支援活動の継続についての意見交換も。夜の懇親会には地主司教も加わりました。その中では新司教を中心に若手司祭団のすばらしいコーラスの披露もありました。神学生時代からの特技だそうです。

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翌朝はミサで終了。参加者たちは再び一日かけて帰路につかれました。午前中には司祭連絡会も開催しましたが、次回は新司教が誕生しているので、新たに司祭評議会が設けられることになります。したがって司祭連絡会は今回が最後。司教座が空位の間は司祭評議会は解散ですが、当然教区の様々な問題に対処するため司祭の会議体が必要ですので、この3年7ヶ月の間、教区管理者の諮問機関として司祭連絡会を開催してきました。協力くださった司祭団に感謝します。

勝谷被選司教が誕生しましたが、叙階式の日までは私が管理者を継続します。そのため8月には旭川、9月には釧路に出かける予定でおります。

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