カトリック長岡教会の出発
新潟県の長岡市には、上越新幹線と信越線のJR長岡駅をはさんで東側と西側に二つのカトリック教会がありました。東側が福住教会で、1929年の献堂。神言会による小教区として始まりました。西側は表町教会で1963年の献堂。戦後に長岡地区の宣教がフランシスコ会に委託された後、修道院として建設され、その後小教区として独立しました。
長岡における福音宣教自体は、2014年をもって百周年を迎える歴史があります。今年の9月15日には、長岡宣教100周年の記念行事が予定されています。
この二つの教会、福住教会と表町教会は、距離にして1キロ強。この一月一日をもって一つの小教区として合併することになり、聖堂は西側の表町教会として、昨日1月5日に、合併の感謝のミサを執り行いました。
私が教区司教になる前にも、合併の話があったようですが、そのときは諸般の事情で取りやめとなったようです。今回の合併に関しては、数年前に司牧を担当するフランシスコ会から、会員の高齢化と減少を主な理由に、長岡の二教会からの撤退のお話があった時に始まりました。
そう言われても教区司祭にも余裕はなく、非常に困惑しましたが、とりあえず当時の両教会の役員の方々に集まってもらい、ほぼ半世紀に亘って司牧にあたってきたフランシスコ会員がいなくなったあとの教会のあり方や建物の維持管理について、検討をお願いいたしました。
この検討は幾たびにも及び、二年程度の時間をかけたのではないかと記憶しています。その後、実際にフランシスコ会員が転任となった段階で、両小教区の信徒総会での話し合いを度々お願いしました。提案は二つの小教区を合併し、表町に集約すること。長年の歴史を持った両小教区を一つにするのですから、簡単に合意をいただける事柄ではありません。複数回の話し合いをお願いいたしました。両小教区の信徒役員の方々のご尽力に、心から感謝申し上げます。
最終的に、提案通り合併し、聖堂は表町の聖堂とすることが両信徒総会でも承認され、この1月1日の合併となりました。その間、神言修道会のご配慮をいただき、現在の主任である上村(かみむら)神父を派遣していただきました。上村神父は長年、名古屋教区で働かれてすでに70を越えておられますが、生まれて初めての新潟での宣教司牧への任命に、勇気を持って応えてくださりました。(上の写真は、挨拶する上村神父)
昨日、主の公現の主日に、これまでの表町と福住の多くの信徒の方が一緒に集まり、聖堂は一杯でした。共に聖体祭儀に与り、これからの新しい『長岡教会』の前途に、神様からの護りと祝福を祈りました。(写真はミサ後の祝賀会で)
これからは一つになった共同体をどう育てていくのかが課題ですし、同時に、古くなっておりまた中越の二度の地震で傷ついた建物を、今後どのような形で維持管理していくのかも、共同体にとっては大きな課題です。
今回の大きな犠牲を伴う決断を受け入れてくださった皆様に、心から感謝いたします。神様の豊かな祝福を受けて、長岡教会がこれから大きく育って行かれますようにお祈りいたします。
なお新しい長岡教会のミサの時間は、一番上の写真にありますように、日曜日は午前9時半と午後6時となっております。(なお下の地図の"A"が長岡教会となった旧表町教会。"B"が旧福住教会です。ご参考までに)
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