灰の水曜日、四旬節始まりました
本日は灰の水曜日。四旬節が始まりました。御復活祭に向けて、私たちの信仰の根本を見つめ直し、今の時代に、そしてこの社会にあって、どのような生き方がイエスの福音に従い、神に喜ばれる生き方であるのかを見つめ直す時、回心の時が与えられています。またこの時期には、イエスのいつくしみあふれる愛の業に倣って、私たちも愛のわざに励むことが求められています。
新潟教会では朝の7時と10時に、ミサがささげられました。私も10時のミサに一緒させていただきました。平日の午前中のミサでしたが、20名近い方々が参加され、灰を頭にうけて行かれました。多くの教会で、次の日曜のミサでも灰をうけることができます。
灰をうける時、司祭は、「回心して福音を信じなさい」、または「あなたはちりであり、ちりに帰って行くのです」と語りかけます。
「回心して福音を信じなさい」は、イエスがガリラヤで活動を始められた時の最初の言葉です。私たちは、この言葉を耳にする時、そもそもどのように回心するのか、福音は何なのかを知らないでいては、応える事ができません。とりわけ福音とはそもそも何なのかを知らなくてはなりません。その意味でも、この呼びかけに自信を持って応える事ができるように、四旬節の時を利用したいと思います。
「あなたはちりであり、ちりに帰って行くのです」という呼びかけは、人間の傲慢な心を鋭くいさめる呼びかけです。滅び行く私たちは結局私たちの生命の創造主である神に頼るしかすべがないのです。ところがこの世にあって人間は、自らの知恵と知識に過信して、あたかも自分たちがこの世界をコントロールしているかのような態度でいる。まさしく傲慢です。大震災の脅威は、私たちが自然の力の前でいかに小さな存在であるかを教えてくれました。私たちは、一体どこに希望をおくべきなのか、四旬節に深めていきましょう。
カリタスジャパンは本日から四旬節キャンペーンを開始いたしました。カリタスジャパンの活動は災害が起こった時など、その都度、一般の方も含めて広く呼びかけるアピール募金と、キリスト者としての愛の業の結果である四旬節募金で支えられています。近年は、大きな災害が続いていることもあり、特定の支援のために呼びかけたアピールの方に募金が集まる傾向にありますが、四旬節献金は教会の愛の行動の発露としてあるものですから、カリタスにとって重要な募金活動です。この四旬節献金がどのように使われているのか。具体的なストーリーと共に報告書が発行されています。各小教区に配布されていますし、またこのリンクからダウンロードもできますので、どうぞご一読ください。
世界各地の具体的な必要にかんがみ、毎年、一億円を目標に献金をお願いしていますが、残念ながら目標に到達したことはほとんどありません。この数年はほぼ60%の達成率です。多くの方に四旬節キャンペーンに参加していただけますように、お願い申し上げます。
なお教皇様は、四旬節にあたりメッセージを発表されています。教皇様は、「貧しさ」について考察されています。そして次のように呼びかけます。
「神の豊かさは、わたしたちの富によってではなく、つねにひたすら個人や共同体としての貧しさ、キリストの霊に促された貧しさによって伝わるのです」
この四旬節に、教皇フランシスコの模範に倣い、呼びかけに応え、私たちの信仰者としてのあり方をふり返ってみましょう。
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