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2014年4月19日 (土)

糸魚川市のユニークな取り組み@飢餓撲滅の小さな一歩になるか?

カリタスジャパンでは、国際カリタスの主導のもと、2025年までに世界から飢餓を撲滅しようと、現在キャンペーンを行っています。日本では「五つのパンと二匹の魚」と題して展開中です。(リンク先の昨年12月の日記でも紹介しました)現在世界では8億4200万人が飢餓で苦しんでいるにもかかわらず、世界で生産される食糧の三分の一は、廃棄されているという現実。国際カリタスは、まず多くの人がこの現状を知ることをめざしています。そのうえで、各国政府がすべての人の食糧への権利を尊重する法整備をすることや、慈善活動ではなくそれぞれの地域で必要な食糧を生産できるようなシステム構築などを提案していますが、さらにその前提として、一人ひとりが食糧を無駄にしないように意識を変えていくことも重要だと思います。日本でも大量の食糧を輸入しているにもかかわらず、かなりの量を廃棄していることはよく知られています。

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そんな中、日本酒で乾杯をなどを呼びかけている新潟県の糸魚川市が、これまたユニークな取り組みを呼びかけています。先日、糸魚川カトリック天使幼稚園50周年の祝賀会の席上、同じテーブルで隣に座られた糸魚川市の米田市長さんが、盛んにこのことを話しておられました。そして今朝の地元紙、新潟日報のコラムに紹介されていたことから、祝賀会での市長の熱弁を思い出しましたので、紹介いたします。(後列、むかって右から二人目が米田市長)

この呼びかけは、「20・10・0(にーまる・いちまる・ぜろ)運動」と名付けられています。糸魚川市のホームページには、次のようにその概要が記されています

1 乾杯後の20(にーまる)分間は、自席でおいしい料理を楽しみましょう
2 万歳前の10(いちまる)分間は、席に戻ってもう一度料理を楽しみましょう
3 帰るときには、食べ残し「(ぜろ)」 

 歓送迎会や忘年会・新年会等、宴会等の際には、ぜひ幹事さんから一言お声掛けいただき、参加者みなさんで取り組みにご協力ください。

市長さんは、宴会や会合で、いかに食品が無駄にされているか厳しく話しておられました。もちろん、せっかくの地元のおいしい食事がテーブルに並んでいるのだから、それを堪能して欲しいという願いもあるでしょう。それは日本酒で乾杯を、という呼びかけにもつながります。しかし同時に、廃棄される食料をなくしていこうという運動にもつながります。

糸魚川市の同ページには、幹事さん向けの案内書のダウンロードがありますが、宴会でどのように案内するかのシナリオも記してありますが、それ以上に冒頭に、「参加者に見合った量の注文をしましょう」と記されています。無駄が多いからといって、一朝一夕に宴会を辞めることは非現実的ですが、すくなくとも「20・10・0運動」なら、広めることができるような気がします。

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