四旬節がはじまります
明日、2月18日は、灰の水曜日です。明日から四旬節が始まります。今年は復活の主日が4月5日です。明日灰の式を伴うミサが行われる教会も多いことだと思いますし、または次の日曜日に灰の式が行われる小教区もあることでしょう。
是非、灰を身に受け(頭に受け)、それによって人間という存在が神の前でいかに小さなものであるのか、神の偉大な力の前でどれほど謙遜に生きていかなくてはならないものなのか、心で感じていただければと思います。司祭は灰を頭や額にかけるときに、「回心して福音を信じなさい」、または「あなたはちりでありちりに帰っていくのです」と唱えます。
前者は、四旬節の持っている意味、つまりあらためて自分たちの信仰の原点を見つめ直し、神に向かってまっすぐに進めるように軌道修正をするということを明示しています。後者は、すでに触れたように、神の前で人間がいかに権勢を誇ろうとも、小さなむなしい存在であることを自覚して謙遜に生きるようにと諭しています。
四旬節は信仰の原点に立ち返る見つめ直す時期ですから、これに合わせて、洗礼を志願する人たちも歩みをともにし、復活祭に洗礼を受けることが勧められています。このことから四旬節第一主日には洗礼志願式が多くの小教区で行われます。新潟教会では、近隣のいくつかの教会の志願者とともに、司教司式の洗礼志願式が日曜日に行われます。
さて四旬節に当たり教皇様はメッセージを発表されています。今年は「心を固く保ちなさい」というタイトルです。こちらのリンクをどうぞ。
四旬節には、祈り、節制、愛の業が、伝統的に勧められています。その教会の伝統に倣って、四旬節には特別の愛の献金が行われてきました。日本の教会ではカリタスジャパンが、この四旬節愛の献金の担当になっております。詳しくはこちらのリンクをご覧ください。
各小教区にも、カリタスジャパンからの資料が配付されていると思いますので、ご活用ください。今年の小冊子は、カレンダーになっていて、四旬節の間に使うことが出来るようになっています。カリタスジャパンは四旬節愛の献金を、国内外の様々な支援事業のために活用していますが、カリタスジャパンの支援活動の3分の1が、四旬節献金で支えられています。災害などの発生時にいただく特別な募金は、その災害などに指定された募金ですから、それ以外に利用することはありません。災害以外にも、カリタスジャパンには年中、世界の教会から様々な分野での支援要請が寄せられます。そういったリクエストに応えていくために、四旬節献金は重要です。その活用状況も、小冊子に報告されていますので、ご覧ください。
そして祈り、節制、愛の業ですから、その節制です。灰の水曜日は小斎と大斎の日と定められています。
大斎は、「1日に1回だけの十分な食事とそのほかに朝ともう1回わずかな食事をとることができ、満18歳以上満60歳未満の信者が守ります。」
小斎は、「肉類を食べないことですが、各自の判断で償いの他の形式、とくに愛徳のわざ、信心業、節制のわざの実行をもって代えることができ、満14歳以上の信者が守ります。」(中央協HPより)
病気や妊娠など理由のある方は免除されています。詳しくはこちらのリンクを。
四旬節に当たり、自らの信仰を見極め深めていくとき、私たちが信じている福音に従って、イエスの呼びかけに従って、いったいどういう生き方をしていったら良いのかを考えるときにしたいと思います。特に、私たちの信仰は、ひとり隠れて生きるものではなく、イエスが弟子を集めたときから、共同体の中で生きる信仰です。教会における人間関係の中で、社会における人間関係の中で、家族の人間関係の中で、福音をどのように生きていくのかをあらためて考えてみたいと思います。そして私たちは、「全世界に行って福音を告げ知らせよ」という主からの宣教命令を、誰か他の人への命令で自分とは関係がない、とはいえないことも、あらためて自覚いたしましょう。
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