第20回国際カリタス総会@ローマ、その1
第20回目となる国際カリタスの総会議が、5月12日から17日にかけて,ローマで開催されました。世界に広がるカリタスの連盟組織である国際カリタスには,現在165の国と地域のメンバーカリタスが加盟しています。今回の総会にはそれらのカリタスから424名の代表が参加しました。カリタスジャパンは秘書の瀬戸神父と事務長の田所氏が参加。私はカリタスアジアの総裁として、コーディネーターのザア・ゴメス氏と参加しました。会場はバチカンの裏手、数キロ離れた丘の上にある教会関係のホテル。
今回の総会の全体のテーマは、「One Human Family, Caring for Creation(被造物へ心を配る一つの人類家族)」とされ、そのてーまからして環境問題が重要なテーマとなっておりました。
総会にさきだって、まず12日の午前中にはそれぞれの地域の総会が開催され、カリタスアジアも午前中一杯を使って、様々な課題について話し合いを行いました。いつものバンコクで開催される年次総会と異なり,ローマでの総会には各国のカリタス責任司教も参加するので、様々な方面から意見が交わされました。
その後、夕方には全員でバスに乗りサンピエトロ大聖堂に移動。5時半から、サンピエトロ大聖堂の主祭壇の裏手にある祭壇で、教皇様司式の開会ミサが行われました。これにはカリタス関係の枢機卿を始めタクソン枢機卿なども参加され,会議に参加している100名近い司教と,さらに100名以上の司祭団との共同司式。各国の大使も招待され、聖堂付属の聖歌隊も配置されて荘厳なミサでした。教皇様のミサで共同司式は,私は初めてです。
教皇様は説教のなかで、「世界の各地でカリタスは教会そのものであるし、さらに小教区や共同体にも広がっていかなければならない」、「カリタスの使命に携わるものは,単なる働き手ではなく、キリストの証人である」などと話され、「キリストの愛を自分たちの内に秘めていないなら,そのような活動計画もむなしい」と諭されました。そして「主は今でも私たちのために聖体の秘跡というテーブルを整えて下さる。カリタスは多くの空腹に悩む人たちのためにテーブルを整える」と指摘して、国際カリタスが展開している飢餓撲滅キャンペーンに触れられました。そして「すべての人が食糧を手にすることができるようにできる限りのことをするが、しかし同時に世界の権力を握っている人たちは,神がいつか裁きの場に立たせることを思い出さなくてはならない。その裁きの場で、すべての人に内在される主ご自身に、食糧を与えるように努力したかが明白になる。さらに食糧を生み出すことができるように環境が破壊されないように行動したかどうかが明白になる」と述べられました。
祈りの聖なる空間のなかで、国際カリタスの総会は開始されました。
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