第20回国際カリタス総会@ローマ、その2
会議の本番は5月13日の朝から。毎日の会議は8時15分からの朝の祈りで始まります。これはテゼ共同体からブラザーたちがやってきて,30分間の歌と祈りの一時。
総会初日は様々な挨拶の後、「貧しい人のための貧しい教会」と題して、基調講演が行われました。基調講演者はグスタフ・グティエレス神父。グティエレス神父は,以前から親交のある教理省長官ミュラー枢機卿と一緒に会場に現れました。もちろんミュラー枢機卿も基調講演を拝聴。教皇フランシスコが考える,本当にシンプルなというかそのまま受け取る信仰の理解に基づく教会の奉仕のあり方について,具体的にお話し下さいました。
昼食後には、「拡大する不平等、一つの人類家族への挑戦」と題して,もう一つの基調講演。こちらはジェフリー・サックス教授。貧困撲滅のために2015年まで進められている,世界規模の様々な取り組みの中心人物です。富の一極集中の危険性と、環境破壊が貧困を広げていることへの厳しい警告のお話でした。以前からサックス教授の著書は数冊読んでいましたし、書き物をするときに引用もさせて頂いていたので、今回の総会でお話が聞けて幸いでした。
その後、今回の総会で行われる総裁、事務局長、会計の選挙の候補者の紹介が行われました。候補者は候補者委員会による事前の審査を経て、国務省に名簿が提出され、国務省から支障がないことの証明が得られないと投票の対象になりません。
総裁候補はマニラのタグレ枢機卿と、キプロスのマロン派のサイーフ大司教でした。
会議後6時45分からマラディアガ枢機卿司式のミサ。そして夜8時から夕食。何ともイタリア時間です。長い一日でした。
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