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2016年2月25日 (木)

東日本大震災から5年を迎えるにあたって

Cjsendai
東日本大震災発生からまもなく3月11日で5年になります。新潟教区の小教区に昨日付で配布した、お祈りの呼びかけ文を、ここにも掲載します。

東日本大震災の発生から5年を迎えるにあたって

新潟教区の皆様

 5年という時間は、ある人にとってはあっという間に過ぎ去った時間であり、またある人にとっては耐えがたいほどの長い時間であったことだと思います。巨大な地震と津波が、主に東北の地を襲った2011年3月11日から、まもなく5年となります。被災地において復興の道を毎日歩んでおられる多くの方々にとって、5年という時間は非常に長い時間であったと思います。あらためてこの大災害で生命を落とされた方々と、その後の復興の過程で亡くなられた方々の永遠の安息をお祈り申し上げます。

 大震災発生当時、5年もすれば日常を取り戻しているに違いない。わたし自身そう思っていました。しかし、被災地における復興の歩みは、本当にゆっくりです。原子力発電所の事故の影響が残る福島県内では、将来を見通すことが難しい状況が今でも続いています。帰還が可能だという地域でも、それは一人だけの問題ではなく地域共同体の問題ですから、以前のような普通の生活を取り戻すには、まだまだ時間が必要です。復興庁の統計によれば、今年の1月末の段階で被災地からの避難生活を送っている方々の総数は、多少減少しているものの、いまだに17万人を超えるといいます。

 日本のカトリック教会は、一昨年の司教総会で、2017年までの全国的な復興支援活動の継続を決めていますが、仙台教区が中心となって、沿岸部を中心に設置されているボランティアベースや、福島における諸活動の現場からは、少なくとも大震災発生10年までは教会は被災地とともに歩むという決意が表明されています。司教団も、その方向で今後検討をすることになります。これまでの5年の歩みを通じて培われた全国の教会と被災地の教会のつながりと、それを通じて生まれている地元の方々との『絆』を、これからも大切にしていきたいと思います。

 新潟教区では、カリタス担当の町田正師(寺尾教会)が中心になって、教区全体の様々な支援活動の情報とりまとめを行っております。これからも、是非、それぞれの地域で可能な復興支援活動を続けてくださるようにお願いいたします。

 さて、5年目に当たる3月11日は週日ですので、その直後の日曜日である3月13日に、新潟教区内の小教区・修道院のミサにおいて、東日本大震災で亡くなられた方々の永遠の安息のために、また被災地の復興のためにお祈りくださるようにお願い申し上げます。
 福音に照らされた希望の光が、被災の地にあって輝きますように。

2016年2月24日

カトリック新潟教区司教
菊地功

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