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2017年3月29日 (水)

司祭評議会開催@新潟教区本部

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年に二回開催される新潟教区の司祭評議会が、一昨日の月曜日午後から昨日の昼にかけて、新潟教区本部で開催されました。司祭評議会は、教会法495条で、「司教の諮問機関として、司祭団を代表する司祭の集団が設置されなければならない」と定められているものです。そしてその責務は、同じ教会法によれば、「司教に委託された神の民の一部分の司牧的善益をもっとも効果的に促進するため、法律の規定に従って、教区統治において司教を助けることをその責務とする」とあり、教区を運営していく上で重要な様々な課題について話し合われる場です。

これ以外にも新潟教区には、信徒の機関として信徒使徒職協議会や、信徒・司祭・修道者の代表が集まって教区の福音宣教の課題を話し合う宣教司牧評議会が設けられています。

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司祭評議会には、教区顧問団と各地区の地区長、そして各地区から選出された司祭が任命されています。今回の司祭評議会では、主に、昨年度の決算や今年度の予算、様々な教区行事についての意見交換、米沢と佐渡の巡礼についての意見交換などが行われました。

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決算については、教区の教会現勢報告(信徒数や洗礼数などの統計)と一緒に夏前に発行の教区報で公開されることになりますから、是非一度ご覧ください。米沢の巡礼に関しては、来年2018年が列福10年となることから、来年の7月1日の日曜日に(予定)、教区全体の行事として殉教祭を行うことにいたしました。また佐渡巡礼については、来年は米沢の10周年と秋田での教区大会もあることから、2019年に企画することを申し合わせました。

さて、4月の始めに、新しくバチカンに設けられた「総合的人間開発促進の部署(仮訳)」主催の会議があることから、明日からローマに出かけております。そこで早いですが、4月の主な予定を記します。

  • 4月3・4日 総合的人間開発促進の部署会議 (ローマ)
  • 4月7日 カトリック新聞会議 (潮見)
  • 4月9日 受難の主日ミサ (新潟教会9時半)
  • 4月12日 聖香油ミサ (新潟教会10時)
  • 4月13日 聖木曜日主の晩餐 (新潟教会19時)
  • 4月14日 聖金曜日主の受難 (新潟教会19時)
  • 4月15日 聖土曜日復活徹夜祭 (新潟教会19時)
  • 4月16日 復活の主日 (新潟教会9時半)
  • 4月17日 (社福)新潟カリタス会理事会 (新潟)
  • 4月18日 カリタスジャパン会議 (潮見)
  • 4月21日 カリタス釜石スタッフ研修会 (釜石)
  • 4月24日 月曜会ミサ (新潟教会11時)
  • 4月28日 新潟地区協会議 (新潟)
  • 4月29日 教区宣教司牧評議会 (新潟)

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2017年3月27日 (月)

手稲教会で黙想会@札幌

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カリタスジャパンは、毎年四旬節に愛の献金を始めとした四旬節キャンペーンを展開しています。四旬節の愛の献金は、カリタスジャパンの年間を通じた援助支援活動の三分の一を支えている重要な献金です。またキャンペーンにあわせて小冊子も編集しています。数年前までは『叫び』などの、現場での取材を通じた啓発冊子を作成していましたが、現在は四旬節カレンダーに教皇様のメッセージと、カリタスジャパンの四旬節献金に基づいた援助支援の報告を掲載する小冊子としております。

そういった献金のことばかりではなく、やはり霊的な側面も重要ですから、数年前から各地でカリタスジャパン主催の黙想会も開催しております。昨年までは幸田司教もおられたので、かなりの教会で開催することが出来ましたが、今年はわたしと援助部会秘書の瀬戸神父(レデンプトール会)の二人で行っております。というものの、いろいろと都合があり、わたしは今回の四旬節は一度だけ。瀬戸神父様が各地で頑張ってくださっております。

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というわけで、昨日の日曜日は、今年の四旬節におけるわたしの担当の黙想会が、札幌教区の手稲教会で開催されました。

手稲教会を訪れるのは二回目です。前回は札幌教区管理者を兼任していた2012年11月に、札幌地区西ブロックの堅信式で訪問しております。(そのときの司教の日記

現在、手稲教会を担当している札幌教区の新海神父が、札幌教区のカリタス担当者であることから、今回の黙想会が実現しました。新海神父様、呼んでくださりありがとうございます。

ミサは第一と福音朗読が、やはり『派遣』ということを考えさせられる内容でした。わたしたちはすべからく『派遣』されていますが、その派遣は、何をどうするために派遣されるのかを考え直してみる必要があります。人間的な価値観や尺度ではなく、神が求められているところ、神が善しとされるところを伝えあかしする派遣者とならなければならないことを、信仰の原点を見つめ直すこの四旬節にあらためて考えてみたいと思います。

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今回の講話は、『愛の奉仕』というタイトルで、教会はなぜ人を助ける業をするのか、というあたりをお話しさせていただきました。また少しだけでしたが、教皇フランシスコの「ラウダート・シ」の内容の紹介もさせていただきました。またわたしの講話の後には、カリタスジャパン事務局の職員がカリタスジャパンの援助活動についてお話をさせていただき、さらに昼食をいただいた後に、カリタスジャパン紹介のDVD鑑賞も行いました。集まってくださったみなさまに感謝します。

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札幌は、やはりまだ冬でした。数日前に降雪があったということで、道路にはまだ積雪が残り、空気は冷たく厳しい気候を感じました。黙想会後には、新千歳まで信徒の方に送っていただいたのですが、その前に、せっかく手稲ですから、かつてオリンピックが行われたスキー場を見学。教会のすぐ後ろの山が、オリンピックの大回転などが行われたコースになっており、そこはまだまだ真冬でありました。

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2017年3月19日 (日)

糸魚川教会へ

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四旬節第三主日の今日、新潟教区の一番南の端に位置する糸魚川教会を司牧訪問し、ミサを捧げてきました。訪問には岡神学生も同行し、信徒の方々に、日頃の召命のためのお祈りに感謝し、さらなるお祈りをお願いしてきました。

糸魚川は昨年のクリスマス直前、12月22日に大火が発生し、北陸新幹線の糸魚川駅から海岸よりの一帯を消失しました。教区内をはじめ全国からも教区には義援金が寄せられ、糸魚川教会を通じて糸魚川市に提供されています。(詳しくは後日、糸魚川教会から報告が公開されます)

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今日のミサには信徒の方々30名ほどが参加し、現在は協力司祭で、復活祭後には主任司祭となるフランシスコ会の伊能神父さんが共同司式。信徒の中には、この地域で生活するフィリピン出身の方々も数名おられました。

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ミサ後には、時間をいただき、教皇様の回勅「ラウダート・シ」について、一時間ほどお話をさせていただきました。昨年、新潟地区で信仰養成講座として話した内容と同じですが、なにぶん二回に分けて3時間近く話した内容を一時間で話すのですから、かなり簡略化しました。それでもちょっと早口で盛りだくさんで、申し訳なかったと思います。「ラウダート・シ」は単なる環境回勅ではなく、キリスト者としてどう生きるのかという課題に指針を示す書です。是非一度、目を通されることを進めます。

その後一階の会議室で(聖堂は二階)昼食会。用意してくださったみなさま、ありがとうございます。(上の写真3枚は、糸魚川教会の片山さんから提供いただきました)

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帰り際に、教会から出てすぐ裏手にある新幹線の高架下の在来線踏切を超えて、大火の現場を訪れました。踏切を越えるとすぐに焼け落ちた町になります。瓦礫は撤去されていましたが、再建はまだです。糸魚川市でも再建計画を定めているところで、今後どういう町作りがなされていくのか、注目していたいと思います。(写真は加賀の井酒造のあったところ。向こうの海側に、奇跡的に焼け残った家が、修復中)

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2017年3月18日 (土)

雪の秋田から灼熱のバンコクへ

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3月の卒業式シーズンの締めくくりは13日(月)の秋田聖霊女子短大の卒業式。聖霊の卒業式では、以前は音楽関係の学科があったこともあり、ステージ上の真ん中には立派なオルガンが置かれており、卒業生の入退場をはじめ歌の伴奏もこのオルガンの迫力ある演奏で行われます。わたしは来賓として、学長のシスターなどと一緒にステージ上におりますので、そのオルガンの迫力ある演奏を、耳だけではなくて体でも感じることが出来ます。卒業された皆さん、おめでとうございました。(写真はまだ雪の残る聖体奉仕会の聖堂前)

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卒業式後には、午後3時から聖体奉仕会でミサ。聖体奉仕会の周囲は、まだまだ雪が大量に残り、冬です。そのままいつものように4時半頃の特急いなほに乗って、一路新潟へ。3時間半の旅路。(写真はその前の週に、東京へ移動した際に、秋田空港の売店で撮影)

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翌日午後には今度は成田へ移動。午後5時半前の全日空便で、バンコクへ移動。バンコク到着は現地時間夜の11時(日本の深夜1時)。バンコクへ出かけたのは、カリタスアジアの理事会である地域委員会のためです。まだまだ冬の日本から到着したバンコクは、昼間は30度を超える暑さ。この温度差は、さすがに体に堪えます。そしてこの時期の移動は、何が大変といって服装。冬の日本と常夏のタイで着るものがまったく異なるので、なるべく薄めのコートやセーターを用意してありますが、それは成田で飛行機に乗る前にすべてカバンの中に詰め込む。それではバンコクではジャケット類なしの半袖かというとそうでもなく、会議場やホテルは冷房がことのほか強いので、長袖やジャケットは必需品です。半袖のシャツは、食事などで外へ出るときのみ。(上の写真はバンコク市内のカリタスアジア事務局の入るビル前で。背後にあるのは市内を走る高架鉄道。下の写真は同じ場所から道路を撮影)

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今回のカリタスアジアの会議の一番の目的は、この時期定例の議題で会計士による監査の報告を受けることもありますが、今回はもう一つ別な議題がありました。それが職員雇用のための面接。(下の写真はカリタスアジア事務局内会議室での地域委員会)

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カリタスアジアでは、カリタスジャパンを初めとしたアジアの23のカリタスを対象として、様々なプログラムを実施しています。それは広報だったり政策提言だったり組織育成だったり。そのようなテーマで定期的にワークショップを開催するとともに、さらにはいくつかのテーマに基づいたプログラムを実施しています。テーマは、例えば気候変動に対応した持続可能な農業技術の普及だったり、人身売買への対応だったりします。とはいえカリタスアジア自体には4名の事務局員以外には働き手がいないので、実際のプログラム実施にはいくつかのカリタスが合同で取り組むことになり、カリタスアジアはそれの調整にあたります。そういったプログラム調整を、現在は地域コーディネーター(いわゆる事務局長で専属職員)のエリアザル・ゴメス氏がすべて担当していますが、だんだん複雑化してきて一人では手に負えなくなってきました。そこで今回、そういったプログラムを担当する職員(プログラム・オフィサー)を雇用することにしたのです。

半年ほど前に、アジアのカリタスメンバーを通じて募集をかけ、応募してきた方々の中から書類選考で4名に絞り、今回の面接となりました。インドネシアから二人、モンゴルとインドから一人ずつ。男性と女性が二人ずつ。条件は英語で仕事が出来ることと、カリタスでの経験があること、そしてもちろんプログラム調整の経験があること。4名とも素晴らしい人物で難しい選考でしたが、最終的にお一人を選ぶことが出来ました。詳細は後日、カリタスアジア事務局から発表されます。

明日は、糸魚川教会でミサの予定です。

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2017年3月14日 (火)

「いのちへのまなざし(増補新版)」出来ました。

https://www.cbcj.catholic.jp/publish/bsps-inochi2/

日本カトリック司教団のメッセージとして2001年に、神から与えられた賜物である『いのち』の大切さ、その尊厳について発表された「いのちへのまなざし」が新しくなりました。

「いのちへのまなざし(増補新版)」として、一冊税込みで540円です。アマゾンでもお買い求めになれます。

カトリック教会からは各教区とか全国的な委員会や活動体など様々なレベルからメッセージが発表されでいますが、日本のカトリック教会として一番重要度のあるメッセージは「司教団メッセージ」と呼ばれ、日本に任命されているすべての現役の司教が内容に賛同し同意した上で発表されます。

2001年からいまに至るまで、いのちに関わる状況は大きく変化し、新しい課題も存在しています。すべてを網羅できるものではありませんが、現時点で日本の司教団が大切だと考えている諸問題についての考え方を、教会のいのちに対する教えとともにまとめた文書です。どうぞ一度手にとって、お読みいただければ幸いです。一番上のリンクは、カトリック中央協議会のホームページで『いのちへのまなざし』を紹介してる箇所につながります。

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2017年3月 5日 (日)

合同洗礼志願式@新潟教会

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本日は四旬節第一主日。新潟教会において合同洗礼志願式を行いました。数年前から合同洗礼志願式を始めましたが、もともと毎年の洗礼者がそれほど多くないことと、地理的な条件もあって(距離よりも交通の便の問題です)、すべての小教区の参加というわけには行かないのですが、今回はそれでも新潟教会と花園教会と青山教会から参加者があり、合計で11名の方が洗礼志願者として教会に受け入れられました。

新潟教会以外でも、教区内の各小教区で志願者となられた方がおられることと思います。四旬節の間、より良くまたより深い洗礼への準備が出来ますように、お祈りいたします。歩みをともにするわたしたち自身も、自らの信仰を深めるときとしたいと思います。以下本日の説教です。

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四旬節の始まりにあたり、教皇フランシスコはメッセージを発表されています。今年のメッセージのタイトルは、「みことばはたまもの、他の人々はたまもの」とされています。

教皇様は、昨年のいつくしみの特別聖年から明らかなように、神のいつくしみの深さと、それに身をゆだねることの大切さ、さらにはそれを広くあかししていく必要性を、常々強調されています。そこでこの四旬節のメッセージでも、冒頭で次のように述べておられます。

「イエスはわたしたちを決して見捨てない忠実な友です。たとえわたしたちが罪を犯しても、イエスはご自分のもとにわたしたちが戻るのを忍耐強く待ってくださいます。そのように待つことを通して、イエスはご自分のゆるす意志を表しておられます」

豊かないつくしみを持って、わたしたちが主のもとに立ち返るのを待ってくださる。だからこそ、この四旬節に、私たち自身の信仰生活を振り返り、主に立ち返ることを教皇様は勧めておられます。その上で教皇様は、福音書のラザロと金持ちの話を詳しく解説され、次のように指摘されます。

「こうして金持ちの真の問題が明らかになります。彼の悪の根源は、「みことばに耳を傾けないこと」です。その結果、彼は神を愛さなくなり、隣人を軽蔑するようになりました。みことばは人々の心を回心させ、再び神に立ち返らせることのできる、生き生きとした力です。みことばというたまものに心を閉ざせば、兄弟姉妹というたまものにも心を閉ざしてしまいます。」

教皇様は私たちに、神のみ言葉に耳を傾けることの重要さを説き、御言葉に耳を傾けることによって、私たちの隣人との関係も定まってくるのだと強調されています。

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本日の福音は、イエスが荒れ野で40日間の試練を受けた話が記されていますが、その中で、サタンから「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ」と誘惑されたときのイエスの言葉がこう記されています。「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と書いてある」

イエスは決して空腹を満たすことが不要だと言っているわけではなく、人生の中における優先順位はどこにあるのかを語っておられます。すべてをおいてでも一番に大切にするべき人生の柱は何であるのかを、語っておられます。それが、神の言葉であるというのです。

空腹を満たす欲望に象徴されていることですが、私たちは現実に生きている存在なので、その生きる現実の中で直面する様々な問題に、至極当然に現実的に対応していきます。神の言葉は、時としてそういった現実的対応とは対立する行動を、わたしたちに迫ることがあります。そのようなとき、わたしたちはどういう選択をするのか。『理想はわかるけれど、現実はどうしようもない』と妥協することがしばしばではないのでしょうか。それに対してイエスは、神の言葉に記される理想を最優先とするようにと説かれます。

もっともわたしたちは弱い存在ですから、必ずしも常にその理想的な選択をできないこともしばしばです。主はその人間の弱さを、自らの身をもって知っておられます。だからこそ、そのいつくしみをもって、忍耐強く、私たちを待っておられます。

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さて、四旬節の始まりに当たり、教会は第一主日に洗礼志願式を行うように勧めています。それは、キリスト者として生きることを望み、そのための学びと祈りの時を過ごしてきた方々が、洗礼への最後の準備をするために最もふさわしいのが、四旬節だからです。

四旬節にわたしたちは信仰の根本に立ち返り、何を信じているのか、どうして信じているのか、信じているのであればどのように生きるのかを見つめ直すよう招かれています。したがって、洗礼を望まれる方々が信仰における決断を下そうと最終的な準備をするとき、教会共同体も志願者と一緒になって信仰を振り返る道を歩むことは、教会の共同体としてのあり方を考えたとき、ふさわしいことではないでしょうか。

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本日、洗礼志願式にこのように集まっていただいたことには、もちろん理由があります。
第一に、洗礼を受けることは、個人的な内心の問題だけではないことを実感していただくためです。宗教は個人の内心の問題にとどまるのではなく、共同体において生きられるものだからです。共同体のないキリスト教は考えられません。イエスご自身が、まず最初に12人の弟子という共同体を形成して、祈りをともにし、聖体の秘蹟を定め、福音宣教に送り出されました。

洗礼を受けることはひとり個人が新しい生命に生きることだけではなく、それを通じて、「神との交わりと全人類一致のしるし、道具」である教会の一部となることをも意味しています。一つの体の部分となるのだという自覚を持っていただくためにも、洗礼志願者として洗礼への最終的準備を始めるとき、それは共同体の中で行われるのがふさわしいと思います。

第二に、なぜカテドラルなのか。教会共同体と言うとき、それは単にどこそこの小教区教会だけを限定して指す言葉ではありません。教会とは、自分がミサに与る場所としての教会だけを意味しているのではなく、まさしく「普遍教会」と呼ばれるように、全世界に広がる一つのキリストの体としての共同体を指し示しています。洗礼は、教会のメンバーシップを手に入れるための切符ではありません。どこかの教会のメンバーになるのではなくて、それを遙かにこえた、世界に拡がる神の民の一員となるのです。キリストの体としての教会は、民族や文化や国境を越えて、この世界に一つの神の民として存在しています。その一つの群れの牧者として与えられているのが教皇です。

この地域にあっては、新潟教区という名称の下に、一つの民が形成されていて、司教がその牧者として教皇から任ぜられています。洗礼を受けて教会の一員となることは、同時に新潟教区という一つの共同体の一員となることを意味しているのです。そこでこのように教区共同体の牧者である司教と祈りの時をともにすることで、ご自分が歩みをともにしようとしている教会共同体の普遍的な広がりの一端を感じていただければと願っています。

そして本日カテドラルに集まった信徒の皆さんは、新潟教区を代表して、この志願者を教会共同体に迎え入れることになります。洗礼志願者がこの四旬節に主イエスとの出会いを深めることができるように、ともにその導きを祈りましょう。そして洗礼志願者とともに、信仰を振り返り、自らが何を信じているのか、どうして信じているのか、そしてどのように生きようとしているのか、一緒になって深めて参りたいと思います。

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新潟地区信徒大会@亀田教会

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新潟地区の信徒大会が、昨日の土曜日、新潟市内の亀田教会を会場に開催され、地区内各教会から信徒会長をはじめ50名を超える方々が参加されました。

新潟県内には現在三つの地区が存在します。主に新潟市内の教会で構成される新潟地区。長岡から上越地方の教会で構成される長岡地区、そして中越から下越地方の教会で構成される新発田地区。平成の大合併のために、市町村割りと地区割が合わないところも出ていますが、新発田はかつて神言会の担当地域として、また長岡はフランシスコ会の担当地域として、それぞれ活動を継続してきました。

現在の新潟地区には、新潟教会、花園教会、鳥屋野教会、青山教会、寺尾教会、白根教会、佐渡教会、そして亀田教会が所属しています。

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今回のテーマは、ずばり「新潟教区の地区割りについて」。

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10時半から地区の司祭団と共同司式でミサを捧げました。その後、昼食のお弁当を皆でいただいて、午後からはまずわたしが45分ほどテーマについてお話申し上げました。

上記のようにもともと二つの修道会の担当地域と教区司祭の担当地域ということで、新潟県内は三つの地区に分けれているのですが、まず合併で市区町村割りと合わないところが出てきたこと、次に修道会がすでに撤退して担当していない地区や現在撤退中である地区もあることから、地区割りの理由自体が消滅しつつあること。そのようなことから話を始めさせていただきました。なおすでに新潟県内の小教区には、地区割りを再検討してくださるようにお願いしているところです。

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ただ、教会というのはこの世の組織であるとともに霊的な共同体でもあり、単に集会の場を維持していくだけではなく、主から与えられた使命を果たしていく存在でもあるので、組織維持の観点からのみの地区割り再編成ではないことを強調させていただきました。組織の維持を考えようとしているだけではない、ということです。

つまり、福音をあかししていくという使命をより良く果たすためにはどうしたらよいのかという観点からの話し合いがない限り、地区割り再編を話し合うことには意味がなく、極端に言えば、秋田や山形のように一つの県には一つに地区でも構わないことになってしまいます。

とはいえ具体的な提案がない状態では話し合いは抽象的で難しいのだとも感じました。今後、いろいろな意見を参考にさせていただきながら、司祭評議会などで具体的な提案を固めていきたいと思います。

わたしの話の後に会場で自由に意見交換をいただき、今後夏過ぎを目指して意見を集約していくことで終了。その後は地区の信徒使徒職協議会の総会が開かれて3時過ぎに閉会となりました。

準備してくださった地区協と亀田教会のみなさま、ありがとうございました。

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2017年3月 3日 (金)

歩く巡礼者、新潟へ

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長崎から出発して日本全国を徒歩で巡礼中の米国人、アン・シーベンさんが、今日は新潟に到着されました。早朝に新発田を出発して、午後3時過ぎに新潟に到着です。

先日のカトリック新聞でも紹介されていましたが、米国のデンバー教区で認可されている『巡礼者の会』の会員で、世界の50近い国を徒歩で巡礼して回ったそうです。今回は長崎を昨年11月に出発し、北海道の稚内まで到達。その後青森から秋田へ下り、山形の庄内を経由して、昨晩は新発田教会に宿泊。今日の午後、新潟教会に到着されました。今夜は新潟教会に泊まり、明日は三条に向けて歩き始めるそうです。

その後京都へ向かい、今度は26聖殉教者の歩いた道のりをたどりながら、御復活祭に長崎へ戻る計画。お金も電話も持たず、托鉢の旅行を続けておられるそうです。どこでも笑顔で迎えてもらったと、各地で訪れた教会や、お寺などのスタンプを集めたノートを見せてくださいました。もちろんわたしも新潟司教のスタンプを押してサインをさせていただきました。

闇雲に歩いているわけではなく、彼女はそういった徒歩の巡礼を細かく計画することのプロで、一年の半分は、他の人たちのためにそういった徒歩巡礼を企画して、残りの半分を自分の巡礼のために宛てているのだとか。

素晴らしい人物です。

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2017年3月 2日 (木)

三月に、そして卒業式シーズンへ

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2017年もすでに2ヶ月が終わり、あっという間に3月となってしまいました。3月は毎年、卒業式のシーズン。新潟教区では新潟市内に新潟清心女子高校、そして秋田市内に聖霊女子短大附属高校、聖霊女子短大、聖園短大があります。もっとたくさんあるとすべての出席することは不可能ですが、ちょうど良い順番で毎年行われるので、他のもっと重要な行事がない限り(例えば15年のアドリミナなど)、卒業式または感謝ミサに参加するようにしております。

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今年はまず3月1日に秋田の聖霊女子短大附属高校で、188名の方が卒業されました。日本海側のこの季節には珍しく快晴で、素晴らしい門出の日となりました。

そして翌3月2日。本日は新潟の新潟清心女子高校で卒業式。こちらも新潟では珍しいこの時期の快晴で、素晴らしい門出の日となりました。こちらは78名が卒業。新潟清心女子は数年前に制服を新しくしたのですが、今年の卒業生がこれまでの制服を着用する最後のグループとなりました。その意味でも、卒業生の皆さんには記憶に残る日であったでしょう。

卒業された皆さん、本当におめでとうございます。これからの人生に、神様の豊かな祝福がありますように。

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さて、秋田に向かったのは火曜日でしたが、まず鶴岡で途中下車。主任の伴神父に迎えられ教会へ。そこへ秋田方面から、ロレンゾ神父の運転で神言会総顧問のブディ・クレドン神父が鶴岡教会にやってきて合流。神言会では6年に一度、それぞれの管区をローマの総本部の任命した視察官が視察を行い、これを「総視察(gereral visitation)」などと呼んでいます。クレドン神父は、総本部で総会長と副総会長を支える5名の総顧問の一人で、インドネシア出身。(つまり総顧問会は7名で構成)。現在日本管区の総視察中で、秋田地区を回った後、鶴岡の伴神父と面談して、新潟方面へ移動する途中でした。

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まずは一緒に鶴岡の幼稚園を訪問し、園児たちの歌を見学。その後昼食を一緒にしながら、教区の宣教の課題について話し合いました。クレドン神父はこの後新潟へ向かい、司教館にも立ち寄ってくださったそうですが、見附でスタン神父やナジ神父と面談された由。

なお灰の水曜日は、聖体奉仕会でミサを捧げました。四旬節は毎年当然のようにやってくるので、どうしてもルーティン行事になりがちです。でもこの時こそが、わたしたちの信仰の原点を見つめ直すときです。どうぞ、四旬節の間に時間をとって、祈り振り返る心の休みを心がけてくださいますように。

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教皇様は四旬節のメッセージを発表されています。「みことばはたまもの、他の人々はたまもの」というタイトルで、こちらのリンクからどうぞ。またカリタスジャパンでは、毎年の四旬節キャンペーンを行っています。カリタスジャパンの援助の三分の一は、四旬節献金に支えられています。毎年、一億円の目標を掲げていますが、残念ながら達成したことはありません。この数年は6千万円ほどで推移しています。どうぞ多くの方の愛の献金をお願いいたします。

というわけで、3月のわたしの主な予定を、以下に記しておきます。

  • 3月1日 聖霊高校卒業式 (秋田)
  • 3月2日 新潟清心女子高校卒業式 (新潟)
  • 3月2日 (福)新潟カリタス会理事会 (新潟)
  • 3月4日 新潟地区信徒協定例総会 (亀田)
  • 3月5日 合同洗礼志願式 (新潟教会9時半)
  • 3月6日・7日 司祭団四旬節静修 (新潟)
  • 3月8日 聖園短大卒業感謝ミサ (秋田)
  • 3月9日 常任司教委員会他 (潮見)
  • 3月10日 カリタスジャパン会議他 (潮見)
  • 3月11日 秋田カトリック学園理事会 (秋田)
  • 3月13日 聖霊女子短大卒業式 (秋田)
  • 3月15日・16日 カリタスアジア会議 (バンコク)
  • 3月17日 「性虐待被害者のための祈りと償いの日」
  • 3月19日 糸魚川教会ミサ (糸魚川)
  • 3月22日 (福)ゲマインダハウス理事会 (名古屋)
  • 3月26日 カリタスジャパン黙想会 (札幌・手稲教会9時半)
  • 3月27日 月曜会ミサ (新潟教会11時)
  • 3月27日 教区顧問会・司祭評議会 (新潟)
  • 3月28日 司祭評議会
  • 3月29日 新潟清心理事会 (新潟)
  • 3月30日 「人間開発のための部署」会議出張 (ローマ、4月6日まで)

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