新潟清心ハンドベル部25周年コンサート@新潟教会
新潟清心女子中学・高等学校には、この地域で唯一であるハンドベル部があります。ハンドベルは一人では演奏が出来ませんし、どうしても大人数であり楽器の数もかなりのものですから、簡単にどこかに出向いていって演奏というわけにもいきません。
それでも、活動の場は拡がっていて、市内外の催しに呼ばれたり、福祉施設などを訪問しての演奏を続けています。
今年で創部が25周年。その記念のコンサートが、本日土曜日の午後3時から、新潟教会を会場にして行われました。中学生8名、高校生18名の合計22名の部員です。長年にわたって指導しているのは信徒の藤崎さん。今日のコンサートで高3の7名は部活の卒業だそうです。またこの記念コンサートはチャリティーとして行われ、募金はカリタスジャパンに寄付してくださるとのことでした。
演奏されたのは11曲。前半は「アメージング・グレイス」や「千と千尋の神隠し」の音楽などちょっとポピュラー系で。後半は「惑星」のジュピターや「くるみ割り人形」などクラシック系でも良く知られた曲。最後に、高3の部員に感謝の花束贈呈があってアンコールが、「365日の紙飛行機」
ハンドベルは音色が優しいものの、やはり鐘を撞いて音を出すシステムですから、早い音の動きの曲ではどうしてもスタッカート気味に聞こえ、その分、曲全体が「走っている」ように聞こえてしまうと思います。今日披露された曲にはそういった速い動きがある曲も多数ありましたが、皆よく練習を積んでいるのでしょう。走ることなく落ち着いて聞くことが出来ました。指導されている先生方に感謝。以下、本日のパンフレットに記した私のメッセージを再録。
ハンドベルの響きをもって、多くの方々の心に優しさを届けてくださる新潟清心女子中学・高等学校ハンドベル部の創部25周年、本当におめでとうございます。
この素晴らしい機会に、ハンドベルの音色が新潟教会において響き渡る定期演奏会が開催されるとうかがい、カトリック新潟教区を代表してお祝いと感謝を申し上げます。
教会は神に祈りを捧げる場ではありますが、祈りは単に言葉を羅列させる「おまじない」ではなく、心の内における神との対話であると言われます。また祈りは、心を落ち着けて、沈黙のうちに、神の声に耳を傾けようとする姿勢でもあります。こういった祈りのために、音楽が果たす役割には大きなものがあります。
教会における音楽と言えば、パイプオルガンが一番最初に浮かんでくるのかもしれません。小さいですけれど歴史のあるパイプオルガンが、新潟教会にも備わっています。パイプオルガンは9世紀頃から教会で使われ始め、13世紀頃にはその地位を確立したと言われますが、教会ではパイプオルガンを「心を神と天上のものへ高く掲げる伝統的楽器として大いに尊重されなければならない(典礼憲章)」と定めています。天に向かってわたしたちの心を持ち上げる力強さがパイプオルガンにはありますが、同時にわたしたちの心には神の声に耳を傾ける静けさも必要です。
その意味で、まるで天使が奏でているような優しい音色のハンドベルは、教会の中で奏でられるとき、わたしたちの心に落ち着きを与えてくれる存在であると思います。その音色に包まれながら、わたしたち一人ひとりも、心の優しさを取り戻すことが出来るのではないでしょうか。
どうぞこれからも、多くの方々に、心の優しさを、その響きによってもたらしてくださいますように。みなさまのさらなるご活躍に期待し、神様の祝福をお祈りいたします。
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