ローマで会議、そして枢機卿の誕生

先週はローマで会議でした。5月13日日曜日の夜9時過ぎに成田空港をターキッシュ航空で出発し、イスタンブール経由で翌日の月曜日朝9時過ぎにはローマに到着。
その日は、駐バチカン日本大使館からのご招待で、京野菜を紹介するイベントに出席。場所はなんとバチカン美術館です。300人近くが参加しての夕食会では、京野菜がふんだんに使われた食事が提供され、京都のJA関係者や日本政府関係者、そして駐バチカンの各国外交官も招かれておりました。もちろん枢機卿たちも招待されており、一番のゲストはタグレ枢機卿でありました。

翌火曜の午後から木曜昼までの会議は、国際カリタスの年に二度の、評議員会にあたる地域代表会議。アジアからは責任者の私と、パキスタン、ミャンマーの代表、そしてタイに駐在する事務局長が参加。
毎年の恒例の議題に加え、2019年に開催される4年に一度の総会とその後の活動方針、さらには現在展開中の難民や移住者を受け入れようというキャンペーンについてなどが話し合われました。議長はタグレ枢機卿。すぐ隣に事務局がある総合的人間開発促進の部署から、責任者のタクソン枢機卿も参加してくださいました。(上の写真、右から二人目がタグレ枢機卿。その左隣がタクソン枢機卿。その左隣がミシェル・ロワ国際カリタス事務局長)

そして今回の会議のハイライトは、国際カリタスの保護の聖人である福者オスカル・ロメロ大司教の像の序幕と会議室への安置。福者オスカル・ロメロ大司教は、パウロ六世とともに、今年の10月に列聖が決まりました。世界に数えるほどしかないロメロ大司教のこの像は(確か四つしかないと聞きました)、同じものがエルサルバドルのロメロ大司教暗殺現場の聖堂に安置してあるのだそうです。

タグレ枢機卿によって安置された像のある場所は、以前から国際カリタスの「ロメロ・ルーム」と名付けられていました。今回、この像の安置を手配したのは、以前からロメロ大司教の列聖運動を中心になって進めてきた英国人のジュリアン・フィロコウスキー氏(写真下)。以前、イギリスのカリタスの責任者を務めていた人物です。(彼について、そして福者ロメロ大司教について詳しくは、拙著「真の喜びに出会った人々」を参照ください)

会議が終わった週末の19日土曜日には、パウロ六世やロメロ大司教の列聖を決める枢機卿会議があったこともあり、何人かの方から、そろそろ枢機卿の発表があるらしいといううわさは聞いていました。
そして5月20日。聖霊降臨の主日。教皇様は14名の新しい枢機卿の任命を発表され、そのうちの11名が80歳未満の教皇選挙権を持つ枢機卿。そしてそのうちの一人が、大阪の前田万葉大司教様でした。

久しぶりに、やっと日本にも枢機卿が誕生です。白柳枢機卿様がなくなられてからほぼ10年。この数年、機会あるごとに教皇様に、日本にもぜひ枢機卿をとお願いしてきました。長崎の信仰の歴史に生きる枢機卿の誕生です。
前田大司教様、おめでとうございます。6月29日が親任式になるそうですが、その日はちょうど、私も東京大司教としてのパリウムなるものを教皇様に祝福していただく日で、バチカンでのミサに参加することになっていましたので、枢機卿親任式を目の当たりにする栄誉にあずかることになりました。
ちなみにネット上では、前田大司教様が枢機卿になることで、大阪からいなくなるというような心配を記されている方が散見されます。枢機卿になったからと言って、大阪の大司教でなくなるのではありませんから、大丈夫です。そのまま大阪でお続けになります。ただ、ローマでのいろいろな役所の委員に任命されるでしょうから、その意味では、しばしばローマにお出かけになる機会は増えるでしょうし、アジアでの会議に出席を要請されることも増えるだろうと思います。重責を担われることになった前田大司教様のために、お祈りを忘れないようにしたいと思います。
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