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2022年11月24日 (木)

シノドスの歩みはまだまだ続きます

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ご存じのように。教会は全世界でいま、シノドスの歩みをともにしています。すでに様々な場面で利用されていますから、シノドスのロゴはご覧になったことがあろうかと思います。上がそのロゴです。これまでしばしば登場してきたロゴと、何か微妙に変わったのにお気づきですか。

ちなみに下が最初の時から使われてきたロゴです。歩いている人の数が変更になったとか、そういう間違い探し的なことではないのです。数字です。

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そう、シノドスの歩みの期間が変更になりました。当初は2021年から2023年までとされていたのが、先般10月に教皇様は、2021年から2024年までに延長することを発表され、ローマで開催される会議は2023年10月4日から29日の第一会期と、2024年10月のだいにかいきになりました。そこでロゴの数字も変更になっています。

10月27日に、これまでの一年間で世界から集められた報告をまとめた文書が公開されました。コロナ禍の影響を受けた国が多く、多くの人を集める会議や、小教区での特別な催しなどが不可能であった国が多くありました。それでも集まった様々な報告や、個人で提出された報告などを、専門家がすべて読み取り、まとめた文書です。暫定日本語訳が、中央協議会のホームページに掲載されています。リンク先のページの一番下のほうに、ダウンロードするためのリンクがあります。PDFファイルです。ぜひ一度ご覧ください。

この文書は、2月から3月にかけて、世界各地で開催される大陸別シノドスの作業文書です。アジアの大陸シノドスは2023年2月23日から27日まで、タイのバンコクで開催されます。

シノドスの歩みは報告書を作成して終わりではなく、教皇様は、ともに歩む神の民という共同体としての教会を、当たり前の姿にされようとしています。そのためシノドスの歩みは、これで誰か他の人たちが担当するものになったのではなく、教区レベルでも、小教区レベルでも、継続されていきます。

東京教区ではそのために、最初の十の設問にあわせた分かち合いの手引きを作成しました。『「ともに旅する教会」をめざして』というタイトルの30ページほどの小冊子です。こちらのリンクからダウンロードして読まれるか、またはご自分で印刷されてください。ぜひ目を通されて、活用してください。

分かち合いの方法についても、今後、ヒントを教区ホームページに掲載します。一人ではなく、小さなグループでの分かち合いを試してみてください。議論して結論を出したり、多数決を取ったりする会議ではなくて、祈りのうちに始まり、互いの分かち合いに耳を傾け、一緒になって聖霊の導きを識別するための分かち合いです。それが当たり前に行われて、道を見いだしていく教会であることを、教皇様は目指しておられます。

また東京教区では、そういった分かち合いの成果を、さらに教区全体にむけて分かち合っていただくために、オンラインなどを利用した発表の方法を現在企画中です。これからも、歩みをともにしていただければ幸いです。

以下、司教協議会会長として、今後のシノドスの歩みについて全国の教会に呼びかけた文書です。上で触れた中央協議会のホームページに掲載されています。

日本のカトリック教会の皆様

シノドスの今後の歩みについて

シノドスの歩みにご協力いただき、ともに歩んでくださる皆様に感謝いたします。

教皇様は10月16日の一般謁見で、世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会の今後の日程を発表されました。それによると、ローマにおける総会は、2023年と2024年の二つの会期にわたって開催されることになり、その第一会期は、2023年10月4日から29日まで、第二会期は2024年の10月となりました。教皇様は、この複数年にわたる歩みを、当初から強調されているように、司教たちだけのものとせず、全教会が歩みをともにしながら祈りと分かち合いのうちに識別を深め、聖霊に導かれて教会のあるべき姿を再認識し、具体化するよう呼びかけています。

各教区からの回答の提出はすでに終わり、また各司教協議会からの回答の提出も終わりました。しかしシノドスの歩みはこれで終了したわけではありません。今後も、最初の準備文書に記された十の設問などを手がかりに、様々な共同体の祈りと分かち合いを通じて、教会の歩むべき道の識別を続けていただければと思います。

なお8月に各司教協議会や個々人から聖座のシノドス事務局に提出された回答は、その後専門家の手によってまとめられ、このたび10月27日に大陸別シノドスのための作業文書として発表されました。「あなたの天幕に場所を広く取りなさい(イザヤ54・2)-大陸ステージのための作業文書-」と表題をつけられた文書は、暫定ですが日本語への翻訳が終わりましたので、中央協議会のホームページで公開します。

アジアの大陸別シノドスは、アジア司教協議会連盟(FABC)が主催し、2023年2月23日から27日までタイのバンコクで開催され、アジアの各司教協議会から会長と、ほか司祭・修道者・信徒の中から2名が参加することが決まっています。司教協議会会長以外の日本からの2名の参加者は、現在調整中です。

またFABC中央委員会は、各司教協議会から1月15日までに作業文書への回答を提出することを求めていますので、現在検討を進めています。なお同作業文書には、最後の項目に三つの設問がされています。同文書を読んだあとに、この三つの設問についてそれぞれの場で分かち合いをすることは、道を識別するための大きな手がかりになり得るものですので、どうぞ教会全体でこの作業文書に目を通されて、それぞれの場での状況に応じて、小グループでの分かち合いなどを継続していただければ幸いです。なお、大陸別シノドスのために、同作業文書について、個別の回答の受付は予定されていませんが、それぞれの分かち合いの成果を各教区のシノドス担当者を通じて各教区司教に伝えることは、識別のための助けになろうかと思います。

2025年の聖年に向けて、教会は進むべき道を求め、またあるべき姿を模索しながら、識別の道をともに歩んで参ります。今後も、シノドスの歩みにご注目くださり、全世界の教会と歩みをともにしてくださるようにお願いいたします。

2022年11月15日
日本カトリック司教協議会 会長
東京大司教
菊地 功

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