« 2023年9月 | トップページ | 2023年12月 »

2023年10月28日 (土)

シノドスホールから:その3

23octmass03

シノドスはまもなく終了します。本日、土曜日の午後に最終の全体会議が行われ、終了となる予定です。長い一ヶ月でした。季節も変わりました。

最終の第四周は、23日月曜日朝のミサで始まりました。今回はアジアの担当で、司式がFABC(アジア司教協議会連盟)会長のチャールズ・ボ枢機卿(ヤンゴン大司教)、その横にFABC前会長のオズワルド・グラシアス枢機卿(ボンベイ大司教)、そしてFABCの事務局長のわたしがつきました。聖歌隊は、ローマ在住のフリィピン出身修道者が務め、侍者はローマ在住のフィリピン人若手司祭を中心に構成されていました。この中には、フィリピン宣教会の司祭で、以前日本におられた若手司祭もおり香部屋で突然日本語で話しかけられてびっくりいたしました。

Img_20231023_083610210

そのミサ後、朝の全体会で、シノドスから教会全体への書簡が採択されることになりました。これが多分、事務局の誤算の始まりとなりました。この後、一週間の当初のスケジュールが、毎日のように変更されます。なお書簡をシノドスから発出することは教皇様ご自身の希望で、前の週に、教皇様が出席される中で、圧倒的多数(11の反対票)で書簡を発出することが採択されました。

その書簡の採択に当たって、用意された文書を英語で読み上げて(もちろん同時通訳が会場にはあります)拍手で採択しようとしたのですが、さすがにこれには異論が続出。結局、全員に書簡を配布し(つまり、イタリア語、英語、スペイン語、フランス語に翻訳して)、それから全体会を開催して個別の意見発表をうけつけ、さらにそれを書き直すために起草委員会を開催するので、急遽月曜の午後と火曜終日が休日となりました。わたしはこの間に、国際カリタスの行事と、所用での国務省訪問が入ったので、休日とはいきませんでした。

Img_20231026_091426065

その後、25日水曜に再開され、神の民への手紙が採択され、同時に今回のシノドスの位置づけについての事務局長からの説明が行われました。神の民への手紙は、なるべく早く多くの人に読んでいただくためにと、各国の司教協議会に翻訳を急ぐようにと指示があり、日本語訳も、中央協議会の翻訳担当が頑張ってくださり、一日で完成。すでに中央協議会のホームページで公開しています。

この書簡は、まだ第一会期が終わろうとしている段階で、さらに来年また同じメンバーで同じシノドスの第二会期が行われる中、決定したことを伝えているのではなく、また話し合われた内容を伝えているのでもなく、シノドスに参加している多くの思いを伝え、歩みを共にするようにとの呼びかけの文書です。この手紙を読んで、結局シノドスは何も決めていないと失望する声も聞こえてきますが、そういう類いの文書ではありません。この後に、さらに膨大な、討議の内容を伝える文書が出てきます。神の民への手紙は、シノドス参加者の思いを代弁するものですので、是非ご一読ください。

この日の夜、平和を求めて、サンピエトロ大聖堂内で、シノドス参加者が集まり、ロザリオの祈りが捧げられました。

また25日の水曜日の昼前には、今回の全体の内容を伝える文書の原案が示され、それについての小グループでの話し合いが、26日の木曜日丸一日、行われました。35のそれぞれの小グループから、最終的には千を越える修正の動議が提出され、起草委員会の修正作業が始まりました。

27日金曜日は、午前中に小グループで、来年の10月までの間をどのように勧めるのかについての小グループでの話し合いと全体会が行われ、午後は休会して、午後4時から、各国の司教協議会会長を集め(50名ほどが参加しました)、第二会期までの司教協議会の取り組みについての意見交換がありました。一年弱の時間しかないことと、これから帰国して、すぐに待降節から降誕節、年末年始となるので、いずれの国も、全国レベルでの取り組みをするには時間がないことが指摘され、今後、事務局が何らかの方向性を提示することになりました。

1698475594952

なおこの27日の夜は、教皇様がシノドス全体会の中で呼びかけられた平和のためのロザリオの祈りが、午後6時から、サンピエトロ大聖堂で行われ、シノドス参加者のほか、多くの人が参加されました。バチカン放送のビデオを下に張っておきます。ロザリオの祈りと聖体顕示式が、教皇様の臨席で行われました。以下、バチカンニュース日本語版からの引用です。(なお写真はすべて東京教区オリジナルです)

1698475576604

『教皇はロザリオの祈りに続き、平和の元后、聖マリアにご自身の祈りを捧げられた。
 この中で教皇は、「紛争に引き裂かれ、武器に蹂躙されたこの時代」、「平和を見失った人類家族に憐みの眼差しを向けてください」と聖母に祈った。
 そして、教皇は、「危険と混乱の中にあるこの世界のためにとりなし、いのちを受け入れ大切にすること、死の種を播き未来をかき消す戦争の狂気を拒むことを教えてください」と聖母により頼んだ。
 「御子がいなければ、わたしたちはひとりでは何もできません」と言う教皇は、「わたしたちの平和であるイエス」に立ち返らせ、「憎しみに囚われた人の魂を揺さぶり、紛争をあおる人を回心させ、子どもたちの涙をぬぐい、孤独な人やお年寄りを助け、負傷者や病者を支え、祖国や愛する人を置き去りにせざるを得なかった人を守り、気落ちした人を慰め、希望をよみがえらせてください」と祈った。
 「救いのあけぼの」である聖母に「争いの闇に曙光を差し込んでください」と教皇は願いつつ、「国々の指導者たちに平和の道を励まし」、「悪にそそのかされ、権力と憎悪に目がくらんだあなたの子らを和解させ」、「神の調和を心に注いでください」と祈り求められた』

1698475623567

さて、起草委員会は、昨晩金曜日の午後9時から集まって、最終報告書の書き直し作業をしています。本日土曜日の、午前11時頃にできあがる予定です。本日は午後4時から、その報告書についての採決があり、教皇様のお話の後、第二会期まで休会となる予定です。最終報告書は、例えば英語の原案がA4で50ページ近くありますから、修正を入れると60から70ページほどになるかもしれません。またお知らせします。

この一ヶ月間の、皆様のお祈りに感謝いたします。下の写真は、今週、会議の合間を縫って所用で訪問した国務省の三階のテラスから見た、シノドス会場のパウロ6世ホールです。奥の波を打っているのが会場。右手はサンピエトロ大聖堂正面、下がサンピエトロ広場です。

Img_20231025_133619245_hdr

週刊大司教の号外編が、短い現地報告として10回ほど、東京教区のYoutubeチャンネルで公開されていますので、是非ご覧ください。

 

| |

2023年10月22日 (日)

シノドスホールから:その2

Img_20231016_141455965_hdr

シノドスは第三週が終わり、残すところあと一週間です。

ローマは、ここ数日小雨がちらつき、朝晩はちょっと涼しくなってきましたが、それでも日中は蒸し暑い日が続いています。このところ悪化しているガザの状況により、シノドスホールでも様々な声が上がっています。毎日の祈りの中では、特に中東における平和を求める祈りが捧げられ、また中東諸国の代表を通じて、自由討議の枠組みの中で、命の危機に直面する人々の声がシノドスホールに響き渡っています。これらの声を受けて、教皇様は、来たる10月27日を、平和のために特別に祈る日と定められました

また国際カリタスでは、19日の木曜日の夜にガザでミサイル攻撃を受けた教会において、避難していた住民と共に、支援活動に当たっていたカリタス・エルサレムの職員が殺害されたこともあり、今回の事態を非常に憂慮しています。また人道支援も滞っており、攻撃の当事者に、市民の命を第一に保護する姿勢をとるように呼びかけています。

攻撃された教会ではカリタス・エルサレムの職員が5名、避難者支援に当たっていましたが、攻撃を受けた場所で支援活動を行っていた26歳のカリタス・エルサレム女性職員が亡くなり、また彼女の子供と夫も亡くなっています。攻撃を受けた直後の報道では17名が犠牲になったと伝えられています。

国際カリタスは中東地域のカリタス(Caritas MONA)と共同で声明を発表しており、一般市民とその生活のためのインフラに対する攻撃を即座に停止すること、また関係する当事者すべてが即座に攻撃をやめ、市民を保護し、人道支援を即座に安全に妨げることなく行わせ、国際法を遵守することを強く求めています。

Img_20231016_0847291072

さて今週のシノドスです。16日月曜日は、シノドスの歴史に刻まれる出来事でした。アジアの女性として初めて、日本の西村桃子さんが議長代理として、全体の司会をされました。この日は教皇様も出席され、西村さんは教皇様の隣で、司会進行をされていました。アルゼンチンで宣教者をしていた西村さんは、教皇様とはマテ茶で繋がるお友達です。

Img_20231016_091447785

その16日月曜日と17日火曜日は、その前の週の13日金曜日から続いていた討議要項B2の話し合いが続けられ、最終的にそれぞれ35の小グループのレポートが完成し提出されました。

このレポートを書くために、事前の調査で、英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語などの話者の参加者の中から、秘書が事前に指名されています。秘書は一つの課題に35名が必要で、それが四課題ですから、最低でも140名の秘書が必要です。会場にいるメンバーとほかの参加者をあわせると450名ほどですので、三分の一ほどが秘書を担うことになります。これが大変なのです。幸い私のような者は英語のネイティブでもないですし通常の話者でもないので指名されることはないのですが、秘書になった方は最終提出のレポートを、霊的な会話の中から聞き出して2ページ程度にまとめ、内容を類型分けし、さらにそれを全員に読んでもらい、手直しをし、さらに二回ほどにわたって行われる全体会での意見を参考にもう一度行われる小グループの分かち合いでさらなる手直しをし、最終的にレポートに仕上げます。小グループ参加者には、夜中にメールで原案が回ってきたりするので、夜遅い夕食の後も読まなくてはなりません。秘書役の皆さんが仕上げてくるレポートを読むと、とてもではないですが、英語の通常の話者ではないわたしには、ボキャブラリーの点からも、神学的知見からも、秘書はできないと感じさせられるほど素晴らしいレポートがたくさん仕上がってきています。

これらすべてをまとめて文書を作る神学者のチームがあり、さらに参加メンバーからもそこに選出されてさらに読み込む委員会も設置されていますので、最終的にどのようにまとめられるのかが楽しみです。

ただ今回は、膨大な文書を作成することよりも、来年開催される第二会期をにらんで、短い文書が用意される予定で、加えて「神の民への手紙」と題するシノドスからの呼びかけ文が用意されることになりました。これは最終週に話し合われ、採択される予定です。

18日水曜日にまたサンピエトロ大聖堂で朝のミサを共にし、今度は討議要項のB3の課題についての霊的な会話が行われました。それが終了し、各グループの秘書からレポートが提出されたのが、21日土曜日のお昼です。

Img_20231019_190602268

その間、19日木曜日の会議終了後19時15分から、サンピエトロ広場の中にある難民のモニュメントの前で、教皇様が司式されて、移住者と難民のための祈りが捧げられ、シノドス参加者全員が祈りを共にしました。このモニュメントの中には、聖家族が描かれていると言われ、多分この下の写真の中央の人物像が、聖家族かと思われます。大工道具を手にした男性と、その後ろで幼子を抱える女性です。

Img_20231020_133051483

20日金曜日お昼休みの間、午後2時15分から、定例で行われているシノドスの記者会見に参加するように呼ばれ、記者の皆さんに少し話をするチャンスがありました。わたしを含め4名の参加者がこの日は参加しましたが、記者会見は広報省長官のルフィーニ氏によって毎日行われており、シノドス参加者が数名ずつ、それぞれの体験を語っています。(下に、20日の会見のビデオを張ります)

わたしも、アジアでは、特に日本がそうであるが、沈黙することが好まれ、積極的に声を上げることが苦手なので、霊的会話のような小グループでの分かち合いは、参加者全員が声を上げ、心に抱いていることを表現する機会になるので、重要であること。アジアの大陸別総会でも小グループによる霊的会話は行われ、非常に多くの人に自分の思いを表現する手段として好評であったが、それは今のシノドスの場でも同様であること。また国によって言葉が異なり文化が異なる中で、普遍教会も異なる現実の中で信仰を生きている。その中でアジアは特に混沌としているが、普遍教会全体のシノドスの歩みを考えるとき、一つの型にはめるのではなく、それぞれの地域の文化や歴史を考慮することが大切であること。シノドス性は同一性ではないこと。また国際カリタスの総裁として、カリタスの愛の奉仕の業こそが、シノドス性を生きるものであり、カリタスは今も、またこれからも、教会にとってのシノドス性を生きる重要な道具となること。カリタスは世界で、困難に直面する人の尊厳を守り、促進し、上下ではなく同じ地平に立って、支え合いながらともに歩むことで希望を生み出してきた、まさしくシノドス的存在であること、などを話させていただきました。

記者会見の中で、女性の叙階について何か決まったのかと、数名の記者からの質問が出ました。シノドスの小グループでどういう話が進んでいるかを、シノドス外に話すことを控えようという教皇様の呼びかけがあるので、一体何が話されているのか、興味を持たれているのは間違いありません。具体的なことは控えますが、会場では、具体的課題の詳細については話されていません。それよりも、シノドス性とはそもそも一体何を意味しているのか、その共通理解を、普遍教会全体で持つためにはどうしたらよいのかという、根本的な課題が分かち合いの中心になっています。

Sinodo11ottobre214

明日、22日の日曜日は、午前中にローマの日本人会のミサに招かれています。また報告します。あと一週間です。残念ながら最初から最後まで体調は完璧ではありませんでしたが、最終日までしっかりと努めることができるようにお祈りください。またシノドス参加者全員のために、特に教皇様のために、お祈りください。加えて、特に中東における平和のため、またウクライナやミャンマーなど、混乱する地の平和のためにもお祈りください。

 

| |

2023年10月14日 (土)

シノドスホールから

Sinodo4ottobre33

ご存じのように、シノドスに参加するために、ローマにおります。日本からは司教協議会の代表としてわたし。また教皇様が任命された司祭や信徒修道者の代表として、また議長代理として西村桃子さん。さらに専門家として弘田鎮枝さんと、三名が日本からの参加者ですし、日本語話者とすれば、ルクセンブルグのオロリッシュ枢機卿様も含まれて、4名となります。

正直、プログラムがタイトです。イタリア独特のシエスタタイム(昼寝時間)が午後に3時間ほど入るので、微妙な感じですが、朝は8時45分に始まり、12時半まで。その後、それぞれの宿舎に帰り昼食。午後4時に再び集まって午後7時半まで。それから宿舎に戻って夕食です。各自のIDカードには、写真と名前、そして討議要綱(Insrumentum Laboris)に記されているAの課題とBの三つの課題に対応して、併せて四つの小グループ分けが記され、裏にはQRコードが記されています。このQRコードで出欠が管理されています。

Img_20231010_081936295

会場には35の小グループ用テーブルがあり、それぞれに参加者11名ほどと一名の司会役の席が指定されており、それぞれにタブレットが置かれていて、名前がすでにスクリーンに表示されています。朝にはそれでQRコードを読みとり、出席者数を確認、一日の終わりにはログアウト。欠席には文書での申し出が必要で、バチカンの役所の責任者なども、ほぼすべて皆勤です。参加者は代表と専門家などを含め、400人を超えています。

詳しい会場での話し合いの内容は、分かち合いという性格上、皆さんもよくご存じのように、そこで話された内容は外で口外しないのが原則ですから、基本的には、毎日行われているバチカン広報省のルフィーニ長官の記者会見以上のことは外部には伝えられていません。

毎日の様子については、東京教区のシノドス担当者である小西神父様が、短くビデオにまとめて、毎日のように東京教区から公開していますので、そちらを参照ください。実はわたしもそれを毎日見ていて、現場にいては気がつかなかったこともあったりして、驚かされています。

会議は基本的に、討議要綱にあるワークシートの設問通りに進んでいます。是非、討議要綱をご覧ください。そしてそこにある設問に、それぞれの共同体で分かち合いをしていただければと思います。こちらのリンクに邦訳があります。また今回はこれが強調されていますが、霊における対話(霊的な会話)方法が、分かち合いの方法として強調されており、この方法を、教会全体に取り入れたいという思いが感じられます。聖霊の導きを共同体として識別するための道です。討議要綱の日本語版は、中央協議会のこちらからダウンロードできます。また霊における対話(霊的な会話)については、その日本語訳の討議要綱の15ページ以下に説明されいますし、18ページにはイラスト化したものの翻訳されていますので、是非ご覧ください。

Img_20231004_1754047112

会議は、それぞれの課題ごとに、まずミサで始まり、次に総会議場で霊的な講話、全体的な解説と具体系な体験の分かち合いがあり、その後に、各テーブルに分かれた小グループごとの霊的会話に入ります。そして全体会議で小グループの発表と自由討議。そしてもう一度グループでの最終レポート作成となります。このパターンで、これまで10月4日から7日、9日から12日とすすみ、現時点では13日から始まった討議要綱のB2の諸設問についての分かち合いが進んでいます。教皇様は、全体討議には参加されます。車椅子での移動ですが、誰よりも早く会場に現れ、参加者に挨拶する時間を設けてくださっています。

1697015441038

全体会の自由討議のところでは発言が許されますが、わたしもB1の設問のところで、教会のカリタスの業について発言させていただきました。

すでに記したように内容をお話はできませんが、ただ巷にいわれているような、教皇様が秘密を守るように命じたということではありません。対立する課題でもそれぞれが恐れずに自由に話をするために、分かち合いの原則を守り情報の断食をしようと教皇様が呼びかけられました。また小グループでの霊的な会話は和やかに進んでおり、全体として緊張した雰囲気は全くありません。また事前にいわれていたような特定の課題について、議論が巻き起こっているということもありません。全体として祈りの雰囲気に包まれて、ともに歩もうとする姿勢が感じられます。

Img20231012wa0005

体調的にきつかったのは、出発の前夜、深夜になって予定していたルフトハンザ航空からメールが入り、羽田からミュンヘンは運航がANAなのでよいものの、ミュンヘンからローマがその日ほぼすべて欠航になりました。ローマに行けません。しばらく待ちながら深夜に様々やりとりしてわかったのは、振り替え便が早くても2/3日先になること。これではシノドス開始に間に合いません。そこでほかの航空会社のサイトに軒並み当たり、ルフトハンザの払い戻しより(ちょっと高かったものの、払い戻しができるチケットにしていて幸いでした)ちょっと安くなるターキッシュ(トルコ航空)のチケットを見つけ即座に、イスタンブール経由のターキッシュを予約し、ルフトハンザをキャンセルして払い戻し手続きをしたら、もう出発日の朝でした。

そのままローマに入り、ローマ郊外のサクロファノでの三日間の黙想会の後、開会のミサが野外ミサで、これがまた暑くて長い。その日の夜から、首筋あたりに湿疹が出て、そろそろ落ち着いてきましたが、かゆみに悩まされ続けています。加えて、泊めていただいている宿舎が、先日引退されたボッカルディ大使の手配で、教皇庁の外交官養成所なのですが、それがパンテオンのすぐ近くのため、バチカンまで微妙な距離です。歩けば25分程度ですが、朝晩は涼しくなってきたものの、日中は30度近い暑さのローマです。これで、朝出かけ、昼休みに戻り、また夕方出て夜遅くに戻るのは、結構大変でして、そのためこの数日は、司教の日記に報告を書く時間も気力もないまま過ぎてきました。

やっと半分終わりました。第二週目の土曜日です。あと二週間。乗り切ることができるように、皆様のお祈りを、どうかお願いいたします。またシノドス参加者が聖霊の導きを識別し、教会の進む方向を見極めることができるように、どうぞお祈りください。

 

| |

« 2023年9月 | トップページ | 2023年12月 »