世界青年大会(WYD)の二つのシンボル
ご存じのように、2027年に、世界青年大会(WYD)が韓国のソウル教区で開催されます。その準備の活動が、すでに始まっています。
前回のリスボン大会のホームページには、「世界青年大会(WYD)は二つのシンボルが伴います。巡礼の十字架とローマのすべての人の救いの聖母のイコンです。WYDの前の数ヶ月、このシンボルは巡礼の旅に出て、福音を告知し、特別の方法で青年たちとその現実に寄り添います」と記されています。
この十字架とイコンは、すでに昨年11月24日にバチカンの聖ペトロ大聖堂で、ポルトガルの青年たちから韓国の青年たちへの引き継ぎが行われており、いまはソウルに置かれていますが、2027年のソウル大会を前に,各国への巡礼の旅が始まります(リンク先は英語記事ですが、十字架とイコンが韓国の青年たちに渡された写真があります)。
そのようなわけで、2027年のソウル大会のために巡礼の旅を始める十字架とイコンが、4月の末に日本にやってきて、長崎と大阪を旅した後、東京にやってきます。5月10日に東京では、上の写真にあるとおり、高校生から30歳の青年を対象に、麹町教会からカテドラルの関口教会まで徒歩巡礼が行われ、ゆるしの秘跡の後、アンドレア補佐司教様の司式で青年のミサが行われます。
それでは青年ではない(?)人たちはこの十字架とイコンの前で祈れないのかというと、そうではありません。祈れます。翌日5月11日の午後には、教区の一粒会主催へ、世界召命祈願日のミサがわたしの司式で行われ、そのときに大聖堂に安置される青年の十字架とイコンの前でお祈りいただけます。
なおこの行事が終わった後は、再び十字架とイコンは巡礼の旅を続け、他の国へと旅立っていきます
調べてみると、この十字架は、すでに長年にわたって巡礼の旅を続けているようです。1983年のあがないの特別聖年の時にヨハネパウロ二世がシンプルな十字架を作成させ、青年たちにその年の御復活祭に当たって託し、それから今に至るまで同じ十字架が世界を巡礼して回っているとのことです。
また聖母のイコンは、2000年のローマでのWYDで掲げられ、その3年後から、ヨハネパウロ二世によって十字架と共にイコンの複製が巡礼を続けるようにと青年たちに託されたのだそうです。このイコンは「Salus Populi Romani」と呼ばれ、ローマの聖マリア大聖堂に安置されており、教皇フランシスコがしばしばその前で祈りを下げることで有名です。パンデミックの間に教皇様が示された祈りの中でも、触れられていました。このイコンは6世紀末頃、伝染病に襲われたローマ市民を救ったとの伝説があります。
すぐ隣の国で開催されるWYDですので、多くの青年たちが日本からも参加することを期待していますが、まずは準備のこの十字架とイコンの巡礼にしっかりと取り組みましょう。
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