海外で研修会参加
先週は海外での司教研修会に参加していました。南米を中心に、アフリカやアジアの司教が約80名の参加。今回はガーナから大勢参加していましたので、いつも一番数の多い南米と比較して、アジアがとても少ない印象の会でした。某国のカトリック系シンクタンクの主催で、私は今回が三回目の参加で、日本からは私ひとりでした。
その研修会に出かけている間に、日本に対する凶悪なテロ行為が発生していました。拘束されている日本人お二人は、すでに昨年末くらいからは『イスラム国』とやら自称する過激派集団に拘束されていたようですが、身代金の要求と処刑の予告という最悪の展開になりました。そしてそのうちのお一人がすでに殺害されたのではないかと思わせる報道もあり、ご家族を始め関係者の方々の心痛は計り知れないものがあろうと思います。一刻も早い解決のためにお祈りいたします。またとらわれている方々の無事な解放のために、心から祈ります。
過激派集団は『イスラム』という宗教の名称を名乗っているものの、その実態は神を恐れ神の前に謙遜に生かされていると自覚する宗教者の行動とは全くかけ離れたものです。宗教の名の下に、神が与えられた生命をないがしろにする行動を、認めることは出来ません。ましてやこのような国際的なテロ行為は、全く関係のない個人を巻き込んで多くの方に恐怖を与え、身勝手な理由で生命を奪い、それをもって国家の体制に挑戦しようとするのですから、まさしく神の権威に正面から反する悪の行動です。テロ集団が日本を巻き込んだこの事件の先にいったい何を狙っているのかを見極めることも、神の秩序に満たされた世界を構築するために不可欠かと思います。
さて先週参加したその研修会のメインスピーカーは、ドイツのミュンヘン・フライジングの大司教ラインハルト・マルクス枢機卿でした。まだ61歳のマルクス枢機卿は、43歳で司教になり、57歳の時に枢機卿になった人物で、現在はドイツの司教協議会の会長。いわゆるC9、つまり教皇フランシスコの顧問枢機卿会のメンバー、さらに新設された経済評議会のメンバーでもあります。流ちょうな英語で、資本主義を超越したその先にある経済体制について、教皇フランシスコが何を目指しているのか、力強く語ってくれました。(上の写真のテーブル中央が、マルクス枢機卿)
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